15年ぶり2人目の日本人NBAプレイヤー誕生か 渡邊雄太がメンフィスと契約

NBA・メンフィスグリズリーズが20日、渡邊雄太との2ウェイ契約を発表した。史上2人目の日本人NBAプレイヤー誕生となるか、期待される。

渡邊雄太
渡邊雄太(画像は渡邊雄太公式ツイッターのスクリーンショット)

米プロバスケットボールリーグ・NBAのメンフィスグリズリーズは現地時間20日、ジョージワシントン大卒の渡邊雄太と2ウェイ契約(NBAおよび下部リーグの両方に出場できる契約)を結んだと発表した。

仮に渡邊がメンフィスでNBAの公式戦に出場すれば、田臥勇太(栃木ブレックス)以来15年ぶり、史上2人目の日本人NBAプレイヤー誕生となる。


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■NBAに最も近い日本人

渡邊は香川県出身の23歳で、ポジションはスモールフォワード。身長206センチ、体重89キロと日本人離れした体格ながら、カットインや3ポイントシュートなども得意とするオールラウンダーで、スピードにも定評がある。

中学生時代に香川県選抜、高校時代には2年連続で全国ベスト5に選ばれるなど頭角を現し、高校卒業とともにアメリカへ留学。ジョージワシントン大学でNCAA1部デビューを果たし、最終学年にはエース級へと成長した。

6月に行われたNBAドラフトでは指名されなかったものの、ブルックリンネッツの一員としてNBAサマーリーグ2018に参加。5試合に出場し、平均24.0分のプレー時間で9.4得点、4.2リバウンド、1.2アシスト、1.6ブロックの結果を出した。

これが評価され、メンフィスとの契約を勝ち取った渡邊。トップチームに所属できる期間は最長45日間に限られるが、現段階においてはNBA公式戦に出場するための条件はクリアしていることになる。

シーズンインまでに首脳陣へ能力をアピールし、史上2人目の快挙を成し遂げられるか、期待が高まる。

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■NBAの高すぎる壁

バスケットボールは日本でも比較的ポピュラーなスポーツだ。大抵の学校にはバスケットボール部が男子/女子ともに存在し、体育の授業や球技大会などで行われることも決して珍しくない。

しかし、プロレベルになるといきなりマイナースポーツの代表格になってしまう。激しいフィジカルコンタクトも多く、大柄でパワーのある選手が有利な競技であるため、どうしても日本人には不向きだからだ。

アメリカで70年以上の歴史を誇るNBAだが、その舞台に立った日本人は史上1人しかいない。前述の田臥が2004年にフェニックスサンズで4試合に出場したのみだ。プレー時間は合計でわずか17分だった。

その後、田臥の後に続いた日本人は1人もいない。唯一、富樫勇樹(千葉ジェッツ)が2014年にダラスマーベリックスと契約したが、公式戦に出場することなく解雇されている。

つまり、野球で言えば野茂英雄氏、サッカーで言えば釜本邦茂氏や三浦知良(横浜FC)に匹敵する歴史的偉業を成し遂げているはずの田臥なのだが、続く選手がいなかったことで、正当な評価を受けていないのである。

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■バスケット人気が致命的に低い理由