裁判になった「地下アイドル界の闇」を演劇に 弁護士がプロデュースする『脱獄女子』に注目
アイドルグループ・虹色fanふぁーれメンバーと所属していた事務所との裁判が和解に。悩みやパワハラの様子を自ら演じる。
昨今、芸能事務所における移籍や契約のトラブルが注目を集めている。国民的アイドルグループだったSMAPは解散し、稲垣吾郎・香取慎吾・草彅剛の3名はジャニーズ事務所を退所。
朝ドラ『あまちゃん』で一躍人気となった能年玲奈は、独立にともなって本名でもある芸名から「のん」に改名した。
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■地下アイドルの芸能契約は闇が深い
秋葉原などにある比較的小さなライブハウスを中心に活動する「地下アイドル」の契約は、著名な芸能人と比べてさらに悪質なものもある、と芸能トラブルにくわしいレイ法律事務所の河西邦剛弁護士は語る。
研修生から正規メンバーへ、メンバーに選ばれたらセンターなどより目立つポジションへ。こうした人事権はプロデューサーや事務所が握っており、彼らに嫌われると芸能活動ができないほど主従関係が強いためだという。
■裁判になった芸能トラブルを舞台に
その河西弁護士自身が感じる地下アイドル業界の闇を元に、劇団チキンハートの脚本家とともにつくりあげた舞台『脱獄女子』が、今月11日から東京・豊島区のシアターKASSAIで公開される。
主演するのは、裁判の原告であったアイドルグループ・虹色fanふぁーれ元メンバーの言葉乃アヤ(23)と春野次なつ(22)だ。
同グループは、今もメンバーを入れ替えて活動しているが、昨年9月に7名のうち5名のメンバーが脱退。11月には、賃金の不払いや「契約終了後2年は芸能活動ができない」といった契約が不当だとして脱退した4名が事務所を提訴していた。
なおこの裁判は、5月31日付で和解が成立している。