目黒5歳児虐待死事件はなぜ「殺人罪」でなく「保護責任者遺棄致死」? 弁護士が疑問に答える

傷害と保護責任者遺棄致死の併合罪で最長30年以下の懲役とのことだが…

虐待
(Sasiistock/iStock/Thinkstock/写真はイメージです)

東京・目黒区で起きた両親による船戸結愛ちゃん(5)の虐待死事件。東京地検は27日、保護責任者遺棄致死の罪で、父親の無職雄大容疑者(33)と母親の無職優里容疑者(26)を起訴した。

この事件では、結愛ちゃん自身がひらがなで「もうおねがい ゆるしてください」などと書かれたノートが発見されたことや、児童相談所や病院に「パパにやられた」「パパ、ママ、いらん」「前のパパがいい」などと話していたことも波紋を拡げた。


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■「殺人罪でない」に批判の声

無力な幼児に対する、血のつながっていない父と実の母による凶行。にもかかわらず、「殺人罪」ではなく「保護責任者遺棄致死罪」での起訴であることに対しては、批判の声も目立つ。

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■量刑について弁護士の見解は?

今回の起訴内容とそれに対する批判の声について、しらべぇ取材班はレイ法律事務所の高橋知典弁護士に話を聞いた。

高橋弁護士:保護責任者遺棄致死罪は、刑法219条にて「傷害致死と比べて重い刑で処断する」とされています。このために、傷害致死罪の場合と同じく、刑は「3年以上20年以下の懲役」となります。 本件では、さらに、傷害罪も起訴されています。


この傷害罪は、全くの別件としての傷害罪ですから、保護責任者遺棄致死罪と傷害罪は併合罪に当たり、本件では結果的に最長30年以下の懲役ということになります。

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■予想される量刑は?