誤算が真海の狂気のギアを加速させる…『モンテ・クリスト伯』最終章

モンテ・クリスト伯真海が仕掛ける「華麗なる復讐」の結末へ向け、担当プロデューサーが徹底解説

■自らの欲望に堕ちる神楽と入間

新井浩文,高橋克典
(画像提供:(C)フジテレビ『モンテ・クリスト伯』

幸男が破滅し、復讐のターゲットは残り二人。神楽清(新井浩文)と入間には、どんな復讐が待ち受けているのか?

「一言で言うと『因果応報』。神楽と入間それぞれに暖を陥れた理由がありますが、そうした“欲”を利用されて、しっぺ返しに遭います。

神楽の場合、かつて暖が転校してきたことで人気者の地位を奪われ、次期船長の座も失った。そのことが火種となって暖を陥れたわけですが、神楽はのし上がるためにはなんでもやる人物。国有地取引の件で幸男を失脚させようとしたように、自分の邪魔になる者を排除するのに躊躇しない――そうした強欲さを衝かれる形ですね。

一方で入間は、“何者かになりたい”神楽に対して、警察官という身分があり、今は刑事部長という地位もある。それを守ろうとする保身が、暖に無実の罪を着せた理由でしたが、それ以外にも元妻や出口の死など、さまざまな問題も招いてきました。

今後、入間はその保身によって、自ら窮地に立つことになります。そして彼をその保身に向かわせたのは何だったのか、彼は何を求めていたのか、それが最後にはわかるようにしたいと思っています。

残りの二人が迎える結末は言えませんが、復讐の形として、真海はターゲットたちに『自分が味わった苦しみを与える』ことを考えています」


第7話で、幸男はすみれに離婚を告げられ、暖が愛しいすみれや母・恵(風吹ジュン)を失ったように、幸男も愛し続けたすみれと明日花という家族を失う絶望を味わった。

果たして、神楽と入間を襲うのは、暖が味わったどんな苦しみなのか?

「じつはこれまでのストーリーに伏線として、いくつかのヒントが描かれています。ちなみに一人がその状況に追い込まれる際、これまではあまり目立たなかった意外な人物が、今夜の第8話で大活躍(笑)するので、そうした点も楽しみにしてもらいたいですね」


すごく気になる…。しかも、今夜の第8話だけでなく、最終回でも「あぁ! あれはこのために…」と感嘆する別の登場人物の活躍もあるようで、誰がどんな活躍を見せるのかにも期待が高まる。


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■真海が狂気のギアを上げる

(画像提供:(C)フジテレビ『モンテ・クリスト伯』

愛梨を演じている桜井はインタビューで、愛梨は「幸男を殺したらどうなるんだろう? という、その先を考えずにきた」と語っていたが、真海は復讐のその先を考えているのだろうか。

「真海は、最初から決めているし、わかっています。

復讐を遂げる――人を不幸にしまくる人生を始める時点で、その先に『幸せを求めてはいけない』という答えを自分なりに出して、動いているんです。ただ、これまでのことや、これからのことで、もしかしたら、それが変わるかもしれません」

ディーン・フジオカ
(画像提供:(C)フジテレビ『モンテ・クリスト伯』

そして、物語はいよいよ終幕へ。今夜の第8話、そして最終回の真海はどうなるのか?

「これまで決めたシナリオ通りに進めてきた真海ですが、ここへきてズレが出てくる。予告編で激昂しているシーンがありますが、初めて計画通りにならなかったことに、怒りを爆発させます。

プランにいくつかの誤算が生じることで、その度に真海の狂気が加速していく――8話・9話を通じて最後の最後まで、真海の狂気のギアを上げて止まらないように見えるはずです。登場人物たちがどんな結末を迎えるのか、ぜひ見届けてください!」


すでに充分な狂気を見せてきた真海が、さらにギアを上げてくる…。真海の計画に一体どんなほころびが生じ、一体どれほどの狂気が発揮されてしまうのか。終幕へと向かう「華麗なる復讐」から、目が離せない。

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(取材・文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部

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