裁量労働の28歳男性が過労死認定 残業184時間に「殺人に近い」の声

裁量労働制が浸透すると、このような話も増えてしまうのか。

2018/05/17 07:00

(Ian Waldie/iStock/Thinkstock)

「働き方改革」が進み、労働者の置かれる環境に変化が起きつつある今日この頃。だが、制度は変わっても人々の労働観・考え方が変わっていないと、新たな問題が起こる危険性もある。

そんなことを感じさせるニュースが、ネットで注目を集めている。


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■最長で184時間残業

産経ニュースなどの報道によると、16日、豊島区にある不動産関連のIT企業で働いていた男性(当時28)が昨年くも膜下出血で死亡していた件で、池袋労働基準監督署が今年4月に過労死として労災認定していたことがわかった。

男性は昨年7月にチームリーダーに昇格し、「専門業務型裁量労働制」が適用されることに。死亡前2カ月の残業時間は平均87時間、3カ月前は約184時間と、過労死ラインを大きく超える労働状況だったようだ。

1日8時間×20日で計算すると、月間の労働時間は160時間。残業だけでそれ以上働くというのは、すぐには信じられない話である。

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■「もはや殺人」の声も

この報道にネットでは「死なないほうがおかしい」「過労死じゃなくもはや殺人」などの声があがっている。

・1か月の残業時間が184時間って、人を人と思わない恐ろしい所業だ。過労死というより殺人に近い。


・これだけ働かせて、死なない方がおかしい


・「死亡前2カ月の残業時間は平均87時間、3カ月前は184時間」 結局は制限を外せば24時間働くことになるのだなぁ、、、日本人はクソがつくほど真面目だから


・いくら裁量労働制とはいえ184時間はおかしい…


・高プロが通ってしまえば、こんな話もなかったことに…


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■1割強が「過労死しそうなほど仕事をしている」

しらべえ編集部では以前、就労中の20~60代男女を対象に「過労死すると思うほど働いている」人の実態を調査。

その結果、当てはまったのは全体の11.7%。20~30代の若い世代は男女ともに「過労死するほど働いている」人が多かった。


今後、裁量労働制の働き方をする人は増えていくと考えられているが、「労働量は増えるのに残業代は出ない」危険性を指摘する人も多い。罪なき真面目な労働者の命が、悪い企業の食い物にされないことを願うばかりだ。

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(文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部

【調査概要】
方法:インターネットリサーチ
調査期間:2016年11月25日~2016年11月28日
対象:全国20~60代の有職者の男女686名(有効回答数)

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