「不条理な死」に勝利し赦される「クソ素晴らしい」結末 『アンナチュラル』に喝采
「赤い金魚事件」の全貌が明らかに…! 勝利と平穏をつかみ取るラストに、インターネット上では「クソ素晴らしい」と絶賛の声があがる
■「あなたは生きて下さい」恋人との死別から赦された中堂
裁判の後、中堂は夕希子の父に彼女が描きかけた2作目の絵本『ピンクのカバ』のイラストを「遺品です」と言って手渡す。
すると、それを見た夕希子の父は…
「最後の電話で夕希子が言ってました。『今度の絵本は、2匹のカバが一緒に旅をする話』だと。夕希子の旅は終わったけど、あなたは生きて下さい」
と、夕希子の遺品を中堂に託した。
やがて、中堂と折り合いが悪く別の大学病院へ移っていた、中堂班の臨床検査技師・坂本がUDIに戻り、正式に「法医学者」を志すと決めた久部も、新人アルバイトとしてUDIに再雇用されることに。
UDIラボが平穏を取り戻すかたちで、同作は大団円のラストを迎えた。
■「伏線オブ伏線」大団円ラストに喝采
苦しみ続けていた中堂に光が指し、最後までミコトは「不条理な死」に屈しなかった。離れ離れになった仲間たちも戻るとちう大団円の結末に、Twitter上では喝采があがっている。
https://twitter.com/kokana0620/status/974666145100791808
中堂さん「会って聞く。お前を殺したクソ野郎は誰だ」→ゆきこさんのご遺体から聞けた
ミコト「会って聞きましょう。ピンクのカバの話」→ゆきこさんのお父さんからストーリー聞けた
伏線オブ伏線
— 柴田 (@shibata1999) March 16, 2018
https://twitter.com/currymorimori/status/974676430700273667
骨太でありながら、最高に繊細。
作品全体にちりばめられてきた謎の、細かな…本当に細かな所まで、すべて回収。爽快。唸るしかない。お見事です…!!
観る者を楽しませながら、本当に伝えたいメッセージをど真ん中に据える手腕。
最高にROCKでした。楽しかった!
ありがとう…! #アンナチュラル— 緒方恵美@LIVE TOUR「劇薬」11/14大阪&12/18東京 (@Megumi_Ogata) March 17, 2018
同作の内容を称賛する声と共に、「続編」や「映画化」を切望する声も相次ぐ。
■「法医学者を働かせる場所がない」脚本家・野木氏のメッセージ
最終回放送後、同作の脚本を手掛けた野木氏はTwitterにて、視聴者へ向けたメッセージをツイートしている。
#アンナチュラル 最後までご覧くださりありがとうございました。録画の方もありがとう。UDIの戦いは、死をどう描くのかという私たちの戦いでもありました。クソだらけの現実をどう生きるのか。その問いは生きてる限り続きます。皆さんの旅が、少しでも明るいものでありますように。(脚本担当:野木)
— 野木亜紀子 (@nog_ak) March 16, 2018
そうなんです。法医学者を増やそうにも、そもそも法医学者を働かせる場所がない。大学の法医学教室で雇える法医学医はせいぜい1人から2人。だからUDIのような場所が必要なのではという。 #アンナチュラル #NEW23
— 野木亜紀子 (@nog_ak) March 16, 2018
同作で舞台となった「不自然死究明研究所(UDIラボ)」は、架空の機関。野木氏は、同作を通じて描いた「日本の解剖率の低迷」問題の根源として、「法医学者が少ない」こと以上に「法医学者を働かせる場所がない」ことについても訴えた。
第1話から「鳥肌がヤバい」という声が絶えなかった同作。「赤い金魚事件」が無事解決したことは喜ばしいが、終わってしまうことに寂しさを感じてしまう。再び集結したUDIメンバーによる「続編」にぜひとも期待したい。
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(文/しらべぇ編集部・もやこ)