人と風土のチームワークが酒を育てる 地元に愛される旨味のある辛口『松乃井』
女性のための辛口酒『オンナの辛口』も大人気に。
■洗米以外でもワンランク上の処理
良い米麹を造るために、麹米は全量がザルを使った手洗い、ということ加えて、吟醸系の酒に関してはすべて槽でストレスの少ないようにじっくり時間をかけて搾っている。
また、火入れに関しても、吟醸以上は、すべて瓶火入れ1回で、瓶燗。純米は出荷時の火入れが瓶関。少しでも、フレッシュな味や香りを逃さないための処理だ。
丁寧な手作りと質の高さを知る地元の人たちだけに、純米吟醸などは、地元で完売してしまうことも少なくないという。 その一方で、「レギュラーこそがうちの酒」、とも語る古澤社長。
レギュラー比率が高いと言われる新潟県だが、全体平均では特定名称酒が約6割になっているという。そんな中で、松乃井酒造場は、5割弱。つまり「半分強はレギュラー酒」ということになる。
そして、地元への出荷率が7割。ほぼ全国の酒蔵が、下降線をたどっていた頃にも、ほぼ維持していたという安定度。まさに地元が支持する地酒だ。
古澤社長:蔵人が農家なのに加え、2016年から、昨年から一粒一滴プロジェクトとして社員や得意先で田植えや稲刈りを行い、みんな可能な範囲で関わっています。
米どころ、酒どころという風土の元、米も酒も愛するメンバーで造っているのが、『松の井』です。
蔵元が勧めるお酒を紹介しよう
①『清酒 松乃井』
精米歩合65%で、米の旨みが生きる柔らかな味わいながら、軽やかさとキレの良さがある辛口。「レギュラーあってこそのうちの酒ですから」という代表酒。
②『特別純米酒 松乃井』
十日町の契約農家で栽培した酒米「たかね錦」を使用。低温でゆっくり発酵させて米本来の旨みと香りが引き出されている。「ぬる燗もオススメ」とのこと。
③『純米大吟醸 松乃井』
蔵人が丹精込めて有機栽培した酒米「越淡麗」を 45%磨いて使用した純米大吟醸.。有機JASの認定を受けた「越淡麗」はまだかなり珍しい。「魚沼で作っているので質もいいですよ」という。
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(取材・文/Sirabee編集部)