ジュノンボーイから映画初主演 新人俳優・阪本一樹が須賀健太から学んだこととは
『JUNONフォトジェニック賞』を受賞して芸能界入りした19歳の新星だ。
■難しい役どころをどう演じたか
『サイモン&タダタカシ』は、男子高校生の叶わない恋と友情を描いた作品だ。タダタカシ(須田健太)の親友でありながら恋しく思うサイモン(阪本)の設定は、映画初主演の俳優にはいきなりの難役と言っていい。
阪本:サイモンはタカシのことが「恋愛感情として好き」なんですけど、親友としての仲の良さも表現しないと…という部分が難しかったです。たとえば学校のシーンは、「ライクな気持ち」で演じて、ふとした瞬間に「ラブな気持ち」を切り替えることを大事にしました。
撮影中に面白かったのは、「鼻血の出るシーン」で血のりを大量に顔にかけられたこと。初めての体験だったので印象に残ってます。
あと、「爆破シーン」の規模が凄くて、「やっぱり映画だな」と思いました。音も凄かったし、爆風も届くくらいだったので。須賀さんと一緒に告白の歌を演奏するシーンがあって、待ち時間に合わせて練習するのも楽しかったです。
■先輩・須賀健太から学んだこと
子役時代から活躍する須賀からは、演技や仕事への向き合い方で、勉強になることが多かったという。
阪本:須賀さんに、 「カットがかかるまで演技を続けなさい」と言われたのは、よく覚えています。ベテランなのに気遣いも細やかで、誰からも好かれるようなオーラが出ていました。カメラが回っていないときも、須賀さんは輝いていました。
サイモンとタカシが、川沿いに行くまで2人で会話してるシーンで、須賀さんに「仲のいい2人を演じられたんじゃない?」と言っていただいて、嬉しかったです。
「サイモンが最後、ずっと言えなかった思いをタカシに伝えるシーンは、男性でも女性でも、片思いをしたことがある人なら共感していただけると思います」と語る阪本。注目したい。
■俳優・阪本一樹としてのこれから
演技の世界に飛び込んでから、生活にもさまざまな変化が。
阪本:「1人で何役も演じる落語は、演技の勉強になる」と言われて、落語の小話をいくつか覚えて、練習しています。
あと、以前にくらべて人間観察するようになりました。電車とかカフェとかで「自分と年齢の近い人は、どういう話をしているんだろう」と。たとえば今後、勉強のできる役のオファーがあったら、「あのとき見た人がどう動いていただろう?」ってイメージできると思うんです。
今は、モデルも格好いいですが、俳優は楽しいです。オーディションに行くたびに「演技は難しいな」と思いますが。
「若さを活かして高校生役もやりたいけれど、小さいときに祖父が見ていた時代劇にも興味がある」と語る19歳。3月24日公開の初主演作を楽しみに待ちたい。
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(取材・文/しらべぇ編集部・タカハシマコト 取材協力/<a href="https://twitter.com/s_5itsuki6">阪本一樹</a> )