丸山ゴンザレスが「九州裏社会」取材で学んだ人脈の重要性と活かし方
ジャーナリスト・丸山ゴンザレスが九州の裏社会を取材したときに学んだ「人脈」の真実。
2017/12/30 14:00
■突如パトカーが登場
「ありがとうございました」 そう言って、事務所を出て、ちょっと離れた駐車場へと……思っていたところ、パトカーが突然現れた。
「あんたら、どこから来たの?」 車内から声をかけてきた警官の話によると、どうやら本部事務所に出入りしている人を全員チェックしているらしかった。
大手メディアの取材の時は、やり取りなどを警察がチェックしているから事前に誰が来るのかがわかる。そんな中まったく知らない男が入ってきたもので、警察の方がびっくりしてしまったようだ。
「そちらが把握しているメディアってどこですか?」 いくら驚いたとて、こちらは同業者が取材に来ているほうが気になったので、その場では強気で迫った。
すると、警察の方も失言をしたと思ったのだろう。 「いや、別に……」と言い淀む。 そんな状況にありながら、 (使いようによっては警察をも出し抜くことができるのが人脈の力なんだな) と、身を持って学んだ喜びに打ち震えていた。
そして、自分の中に新たなスキルが生まれたような気がしていた。
■トラブルから学んだ人脈のうまい使い方
こうしてヘヴィな取材でお腹いっぱいになったが、それでも経験に伴って大きな気づきと学びがあった。
それは、情報をくれたり人を紹介してくれたりした人への、その後のケアに関してだった。 別に裏社会のようなシビアな分野だからというのではなく、もっと柔らかいジャンルであっても共通していると思う。
というのも、私は今、自分の取材や『クレイジージャーニー』(TBS系)のカメラが同行したりして、世界各地に取材に行く。
そうすると、「どうやって取材先を決めているんですか」「情報はどうやって集めているんですか」など、そんなことを聞かれる。
「各地に知り合いや、友だちがいる」 質問に対しては、このようにいろんな人を頼ったり紹介してもらったりして対処していると答えるのだ。
行く先々でお世話になった人たちがいると言うと、「そういう人たちとは、その後どうなっているんだ?」と、疑問に思う人もいるだろう。
■人脈はケアも重要
あんまりおもしろくないかもしれないが、その方たちとはだいたい今でも連絡をとっていて、私がその国や近隣の国に行ったり、その人が日本に来たりすると、できるだけ会うようにしている。
そうやって関係性を維持しているのだ。 自分が抱える人脈が多くなっていくに従って、集まる情報も多くなっていく。自分独自の視点を作る助けとなっているのだ。
いかに人脈を作り、維持して、活用することが重要なのか、それがわかっていただければ幸いである。
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(文/Sirabee編集部)