「12年間異動できなかった」復讐!? テレ東・濱谷晃一氏の異色のドラマ作り
『黒い十人の秋山』『下北沢ダイハード』『バイプレイヤーズ』などで知られるテレ東・濱谷プロデューサーにインタビュー!
2017/12/25 07:00
■バラエティでの経験がドラマ作りに貢献
だが、そんな王道からは外れた経歴が、今の作品作りにつながっているようだ。たとえばマンガ原作が非常に多い今のドラマ界にあって、濱谷氏は手がける作品の多くがオリジナルだ。
濱谷氏:自分がオリジナルにこだわるのもバラエティでの経験が大きいと思います。
「僕、こんな面白いマンガを見つけました!」よりも、「僕、こんな面白いこと考えつきました!」の方が、刺さった時の手ごたえが大きいんですよね。
また、企画を練る作業にもバラエティでの経験が反映されている。ドラマの企画において通常、プロデューサーは原作を探すか、脚本家と打ち合わせをして企画を膨らませていく。そして、ドラマ作りにおいても撮影は専業の監督が指揮をとり、脚本は脚本家が仕上げる。
しかし、「ディレクターが自分で台本を書いて、自分で撮って、自分で編集する」のが普通だったバラエティの世界に10年以上も身を置いていた濱谷氏は、いいアイデアを思いつくと、まず自分でプロット(ストーリーの大まかな流れのこと)を書いてしまうのだとか。
濱谷氏:企画を思いついたとき、まず自分でプロットを2~3枚書いてみるんです。それで面白さの検証をして、暇でテンションがあがっていると自分で1話を書いてみる。
バラエティに12年いたので「自分の中から生み出す」という考え方が染みついているんだと思います。
■転機は「キョンシー×アイドル」の作品
昨今、社会人の働きは多様になりつつある。副業やマルチワークなどと言う言葉で形容されるが、濱谷氏もじつはバラエティ部在籍時から自身のドラマを手がけるようになった。
濱谷氏:ドラマの企画募集にキョンシーとアイドルが戦う企画(2012年に『好好!キョンシーガール 東京電視台戦記 』としてドラマ化)を出したところ、主演をキャスティングしてきたらやっていいよと会社に言われたんです。
そこで当時「9nine 」のメンバーだった川島海荷さんの事務所にお願いしたのですが、当たり前ですが「脚本を読ませていただかないとなんとも……」と言われまして(笑)
次回第7話は猫ヒロシがキョンシー被害に!キョンシー化しつつも翌日のマラソン大会出場の意思を示す猫ヒロシ。会場まで連れて行く決意をする海荷だったが、様々なトラブルが待ち受けていた!ハチャメチャだけど感動するお話アルよ! #キョンシーガール pic.twitter.com/NhGOZanF
— 好好!キョンシーガール (@haohaokyonc) November 20, 2012