170年の歴史を受け継ぎ雪室貯蔵などの挑戦も 「女の蔵」が醸し出す『雪紅梅』

新潟県中越地震の被災も乗り越え、母から娘へと受け継がれる長谷川酒造『越後雪紅梅』の秘話。

■震災で残った仕込蔵

社員と共に無我夢中で働き、少しは安定してきた矢先の2004年10月24日、新潟県中越地震が起こる。あまりの惨状に廃業も口にした夫。

しかし、そんな状況の中、頑張っている周りの人たちを見て、「今はやめるわけにはいかない」と続けることを伝えた。

全壊した2棟の蔵、しかし、「仕込蔵は被害をまぬがれました。やれってことなんでしょう。酒造りを続けなさい、と」 酒蔵を回りながら、専務は懐かしそうに愛おしそうに話す。

長谷川酒造

「このタンク、行政の補助金に応募し、採用され購入できました。厳しい審査を受けての決定は本当に嬉しかった。2 年連続で採用して頂き、格段により良い酒造りに向かっていくことができております」


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■娘たちとともに

長谷川酒造
(写真左から、次女の聡子さん、三女の幸子さん、⻑女の祐子さん)

子供は娘3人。その誰にも継げとは言わず、それぞれの道を歩き始めた娘たちを見送った。

「海外で酒蔵というものの魅力に気づいた三女の幸子が、会社に入ると告げてきました。厳しいこの業界に入っていく妹を見て妹を助けたいと長女、次女も帰って来てくれました」

ところが、三女の幸子さんが29歳という若さで急逝する。「今、2人の娘はさらに三女の分もと頑張ってくれています」と語る。

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■「この蔵は女の蔵」