成長した羽生が謎を暴く? 『刑事ゆがみ』最終回の演技合戦にも期待
浅野忠信・神木隆之介のバディに加え、稲森いずみ、山本美月、オダギリジョーの演技巧者たちが…
2017/12/14 06:30
今夜10時に、いよいよ最終回を迎える『刑事ゆがみ』(フジテレビ系)。
前回の第9話では、資産家の元医師・薮田恒男(渡辺哲)の変死事件を発端に、過去に起きた「ロイコ事件」の謎がさらに深まり、その秘密が隠された背景に主人公・弓神適当(浅野忠信)の関与が見えてくるなど、衝撃の展開となった。
そんな物語の終盤、弓神は自らを激しく問い詰めるバディ・羽生虎夫(神木隆之介)に、「立派に成長してくれて嬉しいよ」と口にする。
最終回直前、その羽生の「成長」を振り返ってみた。
画像をもっと見る■操られてばかりの序盤
適当でだらしなく、人と一緒に行動することを嫌う変わり者で、違法捜査も厭わない弓神に、新人刑事である羽生は振り回され、操られることが多い。
とくに序盤、第1話では再会に胸をときめかせた同級生・坂木望(杉咲花)を、第3話では尊敬する元上司・真下誠(寺脇康文)巡査部長を逮捕することになるが、その決定的な証拠を羽生自ら発見するよう仕向けられる。
一方で、上昇志向と正義感が強い羽生は、弓神に操られていない状況でも、真相とは別の方向に横滑りしがちな面も。
第2話、中学校の国語教師・早杉千里(水野美紀)と元教え子の教育実習生・打越将也(中川大志)の純愛が真相だった回では、本筋とは関係ない下着泥棒・郷亀哲史(斎藤工)を容疑者と考えるなど、危なっかしいところがあった。
■バディとして噛み合う
しかし、第4話以降は、バディとして弓神の動きや考えにシンクロする様子も。
自ら進んで被害者である建築士・大山昇(姜暢雄)が転落死した現場の再現をするなど、弓神流の事件へのアプローチを羽生が実践。
高遠玲奈(池端レイナ)には弓神が、堤祥子(高梨臨)には羽生が、それぞれ接触して真相を明らかにするシーンなど、バディとして連携する動きが感じられる。
第5話では、弓神に操られた感はあるが、一人で美人秘書・音島カレン(桜井ユキ)に当たり、宇津巻誠治(丸山智己)との不倫関係について認めさせた。
そして、弓神は真犯人・宇津巻京子(板谷由夏)と対峙する際、花道署やうきよ署の刑事たちを自らの策略で遠ざける中、羽生だけはその場に立ち会わせる。
また、京子が「なかなか灰にならないのねぇ」と口にし、自白を始めるキッカケともなった燃やされたブラジャー――羽生の発見シーンはコミカルだが、事件の背景を語る上で重要なアイテムだった。