『クレイジージャーニー』でも話題の危険地帯ジャーナリスト・丸山ゴンザレスが吠える

「ジャーナリスト論」をテーマにした、10月からの新連載コラムだ。

■「今」を伝えるジャーナリストだからこそ優先させるべきこと

丸山ゴンザレス

6年前の東日本大震災発生当時のことですが、僕は実家が宮城なので、自動車で被災地に行きました。たどり着いたのは発災から3日目。

余震と津波、放射能といった複合的な被害の全容が把握できていない状況で、日本の大手メディアは、記者たちのリスクを避けるために出足が遅れ、被災地の奥の方には、ほとんど誰も来ていませんでした。

地元在住のフリーランスの人に東京のメディアが何社もぶらさがって情報を集めたりするのも珍しいことではありません。実際、石巻在住のカメラマンが、たったひとりで5社分の一眼レフカメラを肩から提げて、被災地の中を歩きまわっていました。

思わず「大変ですね」と声をかけると、「ほかに頼める人いないらしいんで」と、苦笑いしていました。 国内がそんな様子だというのに、瓦礫もガンガン乗り越えて奥へ奥へと進んでいくグループもいました。


関連記事:坂上忍、交際中の女性がカード不正使用被害に 生放送で被害額明かす

■良い習慣はどんどん真似る

連中と競うように進んでいき、瓦礫で道路を寸断された孤立集落にいち早くたどり着くと、よく見れば外国人でした。ジャーナリストパスをぶら下げていたので、チラっと見ると「ニューヨークタイムス」となっていました。

さすがだな~と思ったのを覚えています。 しかも、彼らが履いていたのが「KEEN」の靴だったので、「わー、カッコイイな!」と思ってそれ以来、手法とは全然違いますが、真似して僕も愛用しています(笑)。

ほかにも、ノンフィクション作家の高野秀行さんが「1度の旅に持って行く本は5冊」と言っていたから、僕も真似していますね。

あんまり、これはという真似はないかもしれないですが、リスペクトする人や、先輩ジャーナリストの良い癖や習慣はどんどんいただきますよ。むしろ、こだわりを持たないのがこだわりですね。

【Amazonセール情報】ココからチェック!

次ページ
■丸山ゴンザレスが思う「ジャーナリストのあり方」とは