生徒のSNSに文科省が指針策定 多発するトラブルを弁護士が解説
文部科学省が生徒のSNS利用についての指針を初めて発表。実際に起きているトラブルを弁護士が解説
レイ法律事務所、弁護士の高橋知典です。
現在、SNSトラブルは、大人の間でも非常に多い問題であり、学校内でも遅ればせながら運用指針が設けられることになりました。
学校問題を扱う中で、近年非常に増えているのがSNS、ネットトラブルです。 SNS、ネットトラブルは、子供たちが簡単に加害者にも被害者にもなります。
その原因と考えられるのが、周囲の大人の絶対的なネットに対する知識不足による指導力の欠如です。
■多発する「なりすまし」犯罪
子供がやりがちな行為で、最近多いのが「なりすまし」です。 友人のIDやパスワードを使って、本人になりすましてアクセスしてしまうことがあります。
例えばツイッターやLINEで、本人のアカウントを使って発言をしたり、本人にしか見えないはずのログを見て、いたずらに使うことがあります。
しかし、こうした行為は、不正アクセス禁止法に該当する行為であり、「三年以下の懲役又は百万円以下の罰金」になることもあります。
■SNSでの脅迫も多い
また、よく報道されるのが、SNS上での脅迫です。
子供たちは日常の会話で、簡単に人の生き死ににかかわるような発言をします。 しかし、そうした言葉遣いがかろうじて許されているのは彼らが子供だからであり、一般の社会人としてその言葉を使うと、到底許されないことがあります。
そうした事実がわからないままに、一般の社会人と同じ評価を受ける場所で執拗に激しい言葉を書き込み、結果として処罰を受けてしまうこともあるのです。