「ひふみん」こと加藤一二三が引退会見 藤井四段に「すばらしい後継者」
加藤一二三が63年の現役生活を終え、引退会見を行った。期待の天才、藤井聡太四段についても後継者と語る
20日に引退を表明した元プロ棋士・加藤一二三(77)が、30日、東京・千駄ヶ谷の将棋会館で引退会見を行い、63年間走り続けた激動の将棋生活を振り返った。
■最大の思い出は「念願の名人」
現役生活での思い出について聞かれた加藤は、82年の7月31日の中原誠(当時名人)との名人戦を挙げる。
95%負けていた対局だったというが、逆転勝利したことで「念願の名人になったことが最大の思い出」と語った。
■藤井四段にもコメント
デビュー以来29連勝という歴代最多の藤井聡太四段(14)について聞かれ、「秀才型の天才」と語った。
藤井四段は作戦を立てるのが非常に上手であり、序盤から有利に立てるような作戦を考えてくるといい、「欠点がひとつもない。すばらしい後継者」と褒め称える。
また、藤井四段とのエピソードについて、対局中、加藤がチーズを食べ始めたところ、それを見た藤井四段が少し間を置いてチョコレートを食べはじめたことに感心したという。
先輩が食べるまで、食事をとってはいけないというマナーはないということだが、藤井四段のそういった先輩に対する気遣いに好感をもったとのこと。