なんで「ひきこもり」になるの? 気持ちが理解できない人も
中高年にも増えつつある「ひきこもり」。社会問題になっているが、「そもそも理解できない」と思っている人も。
厚生労働省により
「様々な要因の結果として社会的参加を回避し、原則的には6カ月以上にわたって概ね家庭にとどまり続けている状態を指す現象概念」
と定義づけられている、ひきこもり。15~34歳に60万人以上いるといわれており、中高年にも広がってきている。
社会問題になっているひきこもりだが、「その気持ちが全く理解できない」と思っている人も。
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■「理解できない」人は…
しらべぇ編集部が全国20代〜60代の男女1,342名を対象に「ひきこもり」について調査したところ、「理解できない」と思っている人は全体の27.6%。
4人に1人は、「なんでひきこもってしまうのかわからない」のだ。
より詳しく見てみると、その傾向は年代が上がるごとに増えていく。
30代以降、男女ともに割合が上がっていき、60代男性では39.9%が「理解できない」と回答している。
少し前まで「ひきこもり」という言葉自体が存在しておらず、「我々の時代にはそんな若者はいなかった…」と思ってしまうのだろうか。
また、意外にも20代にも多い。20代の姿が多く報じられることもあり、「自分は絶対にならないし、理解できない」と考えているのかも。
■リア充には「わからない」
また、人生を楽しんでいそうな「リア充」は、やはり「理解できない」人が多め。
「こんなに楽しいことがたくさんあるのに、ひきこもる意味がわからない」(20代・女性)
「なんとなく、かっこわるくないですか? 部屋から1歩も出ないで、ずっといるとか…暗そうで、一生接点ないだろうなって思う」(20代・男性)
家の外が楽しい、人と出かけるのが楽しい! と思っているからこそ、部屋に1人でずっといる気持ちがわからない…となってしまうようだ。
■身近にいる人は…
実際、身近に「ひきこもり」がいる人に、話を聞いた。
「学校が合わなかった、就活で失敗した、対人関係がうまくいかない…そんな理由の積み重ねで、知り合いがひきこもりました。今は親元で暮らしています。
家から一歩も出ないわけではなく、コンビニに買い物もいくし、呼び出すとたまに出てくる。それでも、彼曰く『人と関わりたくないし、社会に出てやっていく自信がない』『でも、将来が不安で仕方ない』。苦しんでるんですよね。
30年以上ひきこもっている人も知っているので、そうなる前になんとか社会復帰してほしいな、と思って定期的に声をかけるようにしているんですが…」
「甘えているだけ」「イメージが悪い」と思われがちな、ひきこもり。ふとしたきっかけでなってしまった人も多くおり、「自分とは関係ない」とは言い切れない。今後、ますます身近な問題になっていくかも。
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(取材・文/しらべぇ編集部・たつきあつこ)
【調査概要】 方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2017年6月2日~2017年6月5日
対象:全国20代~60代の男女1,342名(有効回答数)
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