「日曜日女性プレー不可」のゴルフ倶楽部問題 女子ゴルファーの意見は
2月3日、「日本ゴルフ改革会議」が都庁を訪問。2020年の東京オリンピック・ゴルフ競技開催予定地である「霞ヶ関カンツリー倶楽部(埼玉県川越市)」の使用見直しを求め、小池百合子東京都知事と面談した。
そのなかで同改革会議は「女性の正会員を認めない霞ヶ関カンツリー倶楽部で五輪を開催するのは今の時代に好ましくない」「夏の川越市は気温が高すぎる」「選手村から遠い」ことを理由に、東京都江東区の若洲ゴルフリンクスに変更するよう申し入れたという。
■「日曜日は女性プレー不可」が差別と批判
問題となっている霞ヶ関カンツリー倶楽部だが、実際のところ女性のプレーは可能。
ただし「正会員は男性のみ」となっており、正会員以外は日曜日にプレーすることができない。したがって「日曜日は女性のプレーは不可」なのだ。この点が「女性差別ではないか」といわれており、オリンピック会場として「好ましくない」と判断されているよう。
ゴルフは男性のものという考えからとられている措置だと思われるが、最近は上田桃子、香妻琴乃、イ・ボミなど美女プロゴルファーも多数存在。また、ゴルフを愛する一般女性も数多く、打ちっぱなし練習場でも多くの女性ゴルファーをみかける。
ちなみに、この件について霞ヶ関カンツリー倶楽部は「女性もプレー可能であることから差別ではない」「212人の女性会員(週日)がおり、十分門戸は開放されている」と主張している。
■ゴルフはおっさんくさいのか?
ゴルフは「紳士のスポーツ」といわれることや、会社同士の親睦や営業活動の一環としてコンペが開催される。そのうえお金もかかることから、中高年男性中心の競技で「おっさんくさい」イメージがあるのかもしれない。
そこでしらべぇ編集部では実態をつかむべく、全国の20代〜60代の男女1,365名にゴルフのイメージについて調査を実施。
結果「おっさんくさい」と感じている人はわずか24.8%。男女とも2割程度しか「おっさんくさい」とは考えておらず、「男女が楽しめるスポーツ」と認識している人が圧倒的に多い。
この調査結果を見るかぎり、「日曜日は女性のプレー禁止」というのは違和感がある。
しかし、ヨーロッパ名門コースでも同様の措置がとられているのだ。これは「元々ゴルフ倶楽部が女人禁制だった」「発祥の地といわれるイギリスが男尊女卑だった」との説があるが、真偽は不明。
ともかく、伝統あるコースでは「女人禁制」とする文化があるようだ。
■女性ゴルファーに聞いてみた
ゴルフのレッスンに通っている女性Iさんに、ゴルフの魅力や「女性日曜プレー不可」について聞いてみた。
「私はそこまで上手くないのですが、私が一番面白いと思っているポイントは、自分との戦いであること。
バンカーや池など視覚的に襲いかかるプレッシャーに耐えたり、ティショットで失敗してもセカンドショットで挽回するなど、最終的にいい結果を目指すことで、精神面が鍛えられる気がします。
そんなゴルフが『男性のもの』と感じたことはありません。『日曜日は女性プレー不可』なんておかしいと思いますし、そんなところではプレーしたくないですね」
願わくば男性も女性も平等に楽しめるゴルフコースであってほしいものだが、霞ヶ関カンツリー倶楽部は現状規約を変えるつもりはないという。
開放するべきか、伝統を守るべきか。難しい問題である。
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(取材・文/しらべぇ編集部・佐藤 俊治)
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2016年12月16日~2016年12月19日
対象:全国20代~60代の男女1,365名(有効回答数)
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