『奪い愛、冬』クローゼットから「みてたよー」水野美紀の狂気
ドロドロだけどキュンキュンする「ドロキュンドラマ」と銘打たれた金曜ナイトドラマ、テレビ朝日系『奪い愛、冬』が季節を感じさせないほどアツい。
昼ドラのような展開もさることながら、出演者の熱のこもった芝居に注目が集まっているのだ。
倉科カナ(29)が『花のズボラ飯』以来5年ぶりに連続ドラマの主演に、人気ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』の大谷亮平(36)が出演するなどが、放送前から密かに話題となっていた。
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■ドラマの内容は…
倉科演じる主人公・池内光を中心としたラブストーリーだが、「奪い合う恋愛=奪い愛」のタイトル通り、一筋縄ではいかない複雑な人間模様が描かれている。
デザイン会社のデザイナー・光は、3年前に突然別れを告げ姿を消した元カレ・森山信(大谷)が忘れられないまま、同僚の奥川康太(三浦翔平(28))と婚約。
しかし、信が再び光の前に現れたことで、光の気持ちが揺れ動き周囲を巻き込んでいく。
恋人・夫婦・親子などの歪んだ愛情や元カノ・同僚・上司からの横恋慕など、「恋愛は人を狂わせる」を体現するように、回を追うごとに狂気じみた激しさを増している。
■特筆すべきは?
登場人物全員が、一癖も二癖もあるキャラクター揃い。なかでも特に異彩を放つのは、信の妻・蘭を演じる水野美紀(42)だ。
しらべぇでは『黒い十人の女』でも水野の体当たり演技に賞賛を贈ったが、今回もやってくれた。
幼なじみで、ずっと恋心を抱いていた信に対して異常な執着心を持つ蘭。信の会社に夫の行動を見張るよう指示、GPSを仕込み行動を監視するなど気の触れたような束縛をみせる。
3年前、通り魔に襲われた信をかばい負傷、足が不自由となった蘭に対し負い目を感じている信は、蘭に愛を誓うものの光に接近。気付いた蘭は「絶対に信を渡さない」と、さらに狂気に満ちていく。
ことあるごとに足が痛むと主張し「撫でて」と甘え、帰宅が遅いと「排卵日なのに!」と怒りに震えるなど、水野の怪演は徐々にエスカレートしていった。
■最新話で覚醒
友達のところに行くと留守にした蘭。体調を崩していた信はふらつく身体を光に支えられ、信の家に帰宅。
過去を思い出し思わず唇を重ねたところで、「ここにいるよー」と室内に声が響き渡る。人一人がやっと入れるようなクローゼットの中から蘭が飛び出し「みてたよー」と責めたてる。
狭いクローゼット内で待ち続け、室内に置いたぬいぐるみに隠しカメラを仕込みモニタリングしていたのだ。
録画を見せつけ、「信は悪くない。あんたがだましている」「ブス」と光を責め立てる。信が「違う!」と否定するも、「ちがわないよおお」と絶叫し大暴れし聞く耳を持たない。
最後は信にキスを迫り見せつけ、謝罪し飛び出していく光に「許したわけじゃないからね!」と罵声を浴びせた。
■視聴者驚愕
最新話で芝居に火がついた、水野への視聴者の感想を集めてみると…
https://twitter.com/9o9_ay_s/status/827686122977320960
奪い愛、冬めちゃくちゃおもしろすぎるよ、
水野美紀ホラーすぎるよ(-_-;)
あんなのがクローゼットから飛び出してきたら完全におしっこ漏らすよ、私
— れなぴっ (@renapero113) February 4, 2017
https://twitter.com/338himawari_3/status/827989990424457217
https://twitter.com/km2596810/status/827554388986126337
放送中、水野の芝居に「怖い」「ホラー」などのツイートが殺到。オンタイムで視聴していた記者も、クローゼットから飛び出してきた瞬間、驚きすぎて笑ってしまったほどだ。
北野武監督の名作『アウトレイジ』は「全員悪人」のキャッチコピーが話題となったが、本作は「全員怪人」と呼べる傑作となりうるポテンシャルを秘めている。
今期のドラマは話題作が目白押しだが、『奪い愛、冬』が台風の目になりそうだ。
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(文/しらべぇ編集部・サバマサシ)
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