「元公認キャラ」碧志摩メグ クラウドファンディングでアニメ化を発表

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(画像はMakuakeのスクリーンショット)

「不遇の存在」というものは、いつの時代にも存在する。

何度も二軍最優秀投手に輝いたにもかかわらず、長身が所以の存在感を妬まれ読売巨人軍から追われた馬場正平。シンボリルドルフという偉大な競走馬に、勝てるはずのレースをすべてかっさらわれたビゼンニシキやスズパレード。主君の急死のせいで、かつての部下との決戦に臨まざるを得なくなった柴田勝家…。

そしてその中に『碧志摩メグ』も加えるべきかもしれない。


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■反対派に追いやられるも…

去年開催された伊勢志摩サミット。世界の先進国の首脳が集うということで、日本国内では様々な「ご当地PR」が行われた。

その一環として、志摩市公認キャラの碧志摩メグが登場。このキャラは概ね好評ではあったが、一部の市民が志摩市へ抗議に踏み切ったため全国的な話題になった。


碧志摩メグはボディーラインを強調しすぎたデザインで、それが「女性蔑視」だという声があったのだ。

碧志摩メグ公認反対派は、『Change.org』で署名活動を展開し、約7,800人の賛同者を得た。これを多いか少ないか判断するのは各人の感覚によるが、いずれにせよ反対者がいるということでキャラの制作元は自ら志摩市公認を辞退した。

だが、碧志摩メグは消滅するどころか、今も健在である。

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■資金調達は大成功

クラウドファンディングサイト『Makuake』に、このようなキャンペーンがある。

それは「碧志摩メグのアニメを作ろう」というもの。

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(画像はMakuakeのスクリーンショット)

公認反対派は、計らずも碧志摩メグの潜在的な人気を映し出したようだ。アニメ化計画がMakuakeで発表された途端に出資者が相次ぎ、残り期限14日の時点ですでに目標の150%の資金を調達している。

声優は現時点ではまだ発表されていないが、今年3月にはアニメPVがアップロードされるという。また、達成額に応じて更なるバージョンアップも用意される。例えば、1,000万円達成で碧志摩メグの兄が登場予定だ。


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■人気創作物は死なない

この一件から分かるのは、大きな人気を獲得した創作物はどのような圧力がかかっても消滅することはないということ。

考えてみれば、歌舞伎や落語も権力側から弾圧されていたことがあった。とくに江戸時代後期の、水野忠邦による綱紀粛正は日本文化に深刻なダメージを与えている。歴史学では水野忠邦の政策を「天保の改革」と呼んでいるが、実態は貨幣経済の仕組みと庶民感情を無視した暴政に過ぎない。

しかしそれでも、歌舞伎や落語が滅びることは決してなかった。むしろ苦難の時代に様々な改良が加えられ、水野忠邦失脚後に再び開花する。

碧志摩メグも、こうした「先人の道」を歩いているのではないか。

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(取材・文/しらべぇ編集部・澤田真一

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Sirabee編集部

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