ベストセラー『日本会議の研究』出版差し止めも著者「実質勝訴」
安倍政権の中枢にまで食い込んだ「極右カルト集団」の誕生や歴史をひもとき、日本の右傾化の背景を白日のもとにさらしたベストセラー『日本会議の研究』。
著者である菅野完氏がこの団体の問題に切り込むまで、多くの人にとって聞きなれなかったはずの「日本会議」だが、この1冊を皮切りに数多くの「日本会議本」が書店に並んでいる。
■東京地裁が「出版差し止め」の仮処分
ところが、書籍に登場する男性が出版元の扶桑社に出版差し止めを申し立てた仮処分で、東京地裁は6日、差し止めを命じる決定を行なった。
一方で、著者の菅野氏は「8割がた処理」とツイート。どういうことなのだろうか?
つーか、Twitterみて驚いた。拙著『日本会議の研究』、まるで完全に負けたみたいになってるけど、全然そんなことないよw 裁判費用もほとんど向こう側負担。修正を要求された場所もめっちゃあるのに、裁判所が認めたのは一箇所だけ。
8割がた、こっち側の勝訴。— 菅野完 (@noiehoie) 2017年1月6日
拙著『日本会議の研究』に対する仮処分申請について説明します。
原告側が修正を求めてきたのは、第6章に登場する特定個人に対する記述のうち6箇所。そのうち5箇所は裁判所が事実認定し、1箇所だけ「その書き方はない」と裁判所が否定したと言うのが経緯です。つまり、こちら側は5/6勝ってる。— 菅野完 (@noiehoie) 2017年1月6日
■6ヶ所の指摘のうち5つは「事実認定」
原告が主張した第6章における6ヶ所の記述のうち、5ヶ所は地裁が事実として認定。
1ヶ所、宗教団体で自殺者が出た際、宗教団体の幹部だった男性が「馬耳東風であった」と述べた部分のみ誤りと判断されたという。
ネットでは、「慌てて注文した」という声も見られ、Amazonではすでに品切れ(2〜5週間以内に入荷)状態。
Kindle版は現在(6日深夜現在)でも購入可能だが、気になる人は今のうちに手配しておいたほうがよさそうだ。
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(文/しらべぇ編集部・タカハシマコト)
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