中央リニアが本格着工 先行する「上海リニア」に乗ってみた

sirabee161224clinear1

東京・大阪間を1時間で結ぶという「リニア中央新幹線」の開通が待たれるリニアモーターカー。車両側に搭載された超電導磁石と地上側に取り付けられたコイル間に発生させる磁力で浮上して走る乗り物だ。

いくつかの国ではすでに実用化に成功。中でも中国・上海では、時速300キロメートル超のスピードで2004年から営業運転を行っている。


画像をもっと見る

■約30キロメートルを7〜8分で

営業運転を行っているのは、地下鉄2・7・16号線が乗り入れる上海郊外の竜陽路駅と、国際空港のある浦東国際空港駅とを結ぶ約30キロメートルの区間。最高時速は時速301キロまたは431キロで、所要時間は前者が8分10秒、後者が7分20秒だ。

30キロといえば、京浜東北線で東京駅から大宮駅の距離とほぼ同じ。この区間を7〜8分で移動できるのであれば、速度はかなり速いといえる。

関連記事:警察車両が時速230キロで大疾走 タダならぬ理由に「シビレた!」の声

■赤ジュータンでVIP気分

sirabee161224clinear2

この区間は地下鉄も利用でき、運賃は6元(約102円)。リニアの運賃は片道50元(約850円)だ。ちなみにバスの初乗りは1元(約17円)。誰でも乗れるとはいえ、運賃で見ると上海市民にとってリニアは「特別な乗り物」に違いない。ホームドアの手前には、赤ジュータンが敷かれていた。

5両編成のリニアは、音もなくホームに入線。ハイブリッドカーや電気自動車が近づいて来ても気づかない感覚に似ている。乗車率は、574人の定員に対し1割ほど。滑るように発車した。

sirabee161224clinear3

車内には、リアルタイムで速度が示される表示パネルが。リニアは見る見る加速していく。やはり特別な乗り物という位置づけなのだろうか。発車約2分後に表示パネルが最高時速の301キロを示すと、前に並んで記念撮影をする人もいた。


関連記事:元彼の車と時速194キロでレース 飲酒運転の23歳女の車大破で1歳息子が死亡

■乗り心地は?

sirabee161224clinear4

発車5分後には早くも減速し、音もなく終点の浦東国際空港駅へ。気になる乗り心地は、日本の新幹線と変わらないレベルの揺れを感じる程度。独特の風切り音が小さく聞こえたが、静けさも新幹線と変わらないと感じた。

時速150キロあたりでは、耳が抜けるような不快な感覚も。最高時速では浮遊感をかなり大きく感じたが、不思議にスピード感はなかった。

「リニア中央新幹線」では、難工事が予想される3カ所のうち品川駅工区と南アルプストンネルがすでに着工し、名古屋駅校区も12月19日、工事に入った。2027年に品川・名古屋間で先行開業を目指す。

・あわせて読みたい→【鉄道ファン必見】夢と歴史が大集合! 名古屋「リニア・鉄道館」が楽しすぎる!

(取材・文/しらべぇ編集部・上泉純

・合わせて読みたい→警察車両が時速230キロで大疾走 タダならぬ理由に「シビレた!」の声

Sirabee編集部

【Amazonセール情報】ココからチェック!