タワシパーマから電車遅延まで…クレームを入れた理由は
悪質なクレームによるお店や会社の被害は、よくテレビでも取り上げられている。
そこでしらべぇ編集部では、「お店や会社にクレームを入れた経験がある」かの調査を実施。全体では、38.8%の人がクレームを入れたことがあると回答をした。
また年代別では、若い層より年配の人のほうがクレームを入れた経験が多い。
さみしさからクレームを入れる老人が多いとも言われているが、この結果をみるとその傾向も考えられるだろう。
■正当なクレームはあり
あちらのミスを指摘するクレームは、必要な行為である。ただ大声で怒鳴るなどの威圧的な態度を取ると、他の客からは「面倒なクレーマー」としか見えないので注意が必要だ。
「食べ物に髪の毛が混入してた」(男性20代)
「パスタに小さなゴキブリが入っていて、発狂してクレームをした記憶がある」(男性30代)
接客業の中でも、飲食店はクレームの宝庫である。
「まずいレストランに、まずいと」(男性30代)
「チャーハンに一口食べた跡があった」(男性40代)
■スタッフへの指摘はむずかしい
スタッフの接客態度について、指摘をする人も多い。
「店員の態度が悪かった」(男性40代)
この回答だけでは、店員がどのような接客態度だったのかわからない。接客に対するクレームがむずかしいのは、一歩間違えると「自分が思う正義の押し付け」になりかねないからだ。
「接客態度や話し方など、従業員について」(男性50代)
「店員がずっとしゃべっている」(女性20代)
また車掌が電車遅延のクレーム対応に耐えられず、制服を脱ぎ捨て飛び降りる事件が話題になった。やり場のない怒りをぶつけられるのは、職員にとっても耐え難い苦痛になる。
「航空会社へ遅延のクレーム」(男性20代)
■安売り品が売り切れているからクレーム
その場でクレームを言わずに、本社に連絡をする。こちらのほうが、お店にとって怖いのは間違いない。
「折り込み広告と違う対応をされた。指摘したらさらに違う対応をされたので、本社にクレーム」(男性40代)
「ペット不可の飲食店にペット連れの客がいて、店員も見てみぬふり。本社にクレームの電話をした」(男性40代)
また安いものや特典を求めてやってくる人たちは本気なので、サービスが受けられないとなるとクレームに発展することも。
「安い品物が発売日に品切れ」(男性50代)
「キャンペーンの対応がグダグダだった。ノベルティが少なくてすぐ終わった」(女性50代)
■パーマ失敗でパサパサのタワシに
他にも、さまざまなクレームが。
「美容院でパーマをかけ、パサパサのタワシみたいな髪型に。美容師は見て見ぬふりをして、普通にブローして帰した。帰ってからイライラが止まらず、電話。パーマ部分を、全部切ってもらった」(女性20代)
「アーモンドチョコのアーモンドが入っていなかった」(女性20代)
「待ち時間が0分と表示されているのに、10分待たされたとき」(女性50代)
また、権利を求めて戦っている男性も。
「レディースデーを実施しておきながらメンズデーを実施していない店や映画館に、男女平等を求めた」(男性30代)
接客・サービスの仕事は、人手不足が深刻な状況である。クレームが増えれば、さらに働き手が減る悪循環になりかねない。
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(取材・文/しらべぇ編集部・ニャック)
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2016年9月23日~2016年9月26日
対象:全国20代~60代の男女1,365名(有効回答数)
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