高級肉が買えないと貧乏?個人差が激しい貧困への認識
NHKが放送した「貧困女子高生」の特集で、「あんなのは貧困ではない」と炎上をしたのは記憶に新しい。女子高生を擁護する声も多く、貧困とはなにかを考えさせられた出来事であった。
そこでしらべぇ編集部では、「うちは貧困だと思う」かの調査を実施。その結果、31.7%の人が貧困だと感じていることが判明した。
「生活するのに、精一杯なので」(女性40代)
どのような人たちが、自分を貧困だと感じているのだろうか? さらに詳しくみてみよう。
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■男性が多い理由とは
男女別で見ると、男性のほうが多い割合になっている。
男性にとって、収入がひとつのステータスとなる。収入が少ない男性にとっては、劣等感を生み出しているのもたしかだ。
「小遣いが少ない」(男性40代)
「とにかくお金がないので、車も家も買えない」(男性20代)
■公務員は貧しさにも強い!
貧困を感じている人が一番少ない職業は、公務員である。
また経営者/会社役員は、33.3%と意外にも多い。会社の経営に携わっているからといって、お金を持っているとは限らないのだ。
パート・アルバイトは収入が少ないため、貧しさを感じる割合が多めである。また無職・家事手伝いでは収入がなく、自由に使えるお金もほとんどない人もたくさんいるのだろう。
「家族全員が無職」(男性50代)
このような家庭もあるのだから、やはり貧困は連座を起こしやすいのかも。
■お金に対する意識のズレ
貧困に対する考え方が、人によって大きな差がある。
「10万円を超えるものは、すぐには買えない」(男性50代)
こんな感覚の人がいると思えば…
「お菓子を買うにも躊躇する」(男性40代)
とても小さな出費でさえ、考えてしまう人もいるのだ。また食事でも、こんな差が。
「高級ブランドの牛肉や果物、野菜などを、自宅で食べたことがないから」(男性30代)
この人は、ぜいたくができないことを貧困と考えているようだ。
「牛肉が買えない」(女性20代)
こちらは、安いものであろうと買えない。
■収入と貧困は比例
上記の意見をみると、収入がいくらあっても貧困になってしまうのではと思ってしまう。しかし、そうでもないようだ。
やはり収入が少ないほど、貧困を感じている人が多い。それぞれ、自分の立場を客観的にみている人が多いといえるだろう。
「年収200万円以下である」(男性50代)
「通帳の残金が7万」(女性20代)
格差社会の実情が垣間見え、悲しくなってくる。
■スーパーのタイムセールは大人気
お金がなくても、創意工夫で乗り切っている人もいる。
「スーパーのチャンスタイムが、無性に好き。半額以下だと、いらないものまで買い込む」(男性50代)
「半額ものだけで生きている」(女性60代)
スーパーのタイムセールは、お金がない人にとってありがたい存在だ。さらには、貧困というよりも欲求のような回答も。
「もっとゲームに課金したい」(男性20代)
同じお金がないなら、せめて楽しく生きたいものである。
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(取材・文/しらべぇ編集部・ニャック)
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2016年9月23日~2016年9月26日
対象:全国20代~60代の男女1,365名 (有効回答数)
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