本当にあった医療ミステリー!謎の肺炎の原因は…

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医学の発展によって、人類の寿命は飛躍的に長くなった。しかし、最新の医学でさえも原因がつかめず、患者が命を落とすことも少なくない。


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■謎を呼ぶ原因不明の肺炎…

2014年4月、61歳の男性Aさんが呼吸の異常をうったえて、イギリスのマンチェスターにある病院を訪れた。

かつてのAさんは、余裕で10km走れるほど体力に自信があったにもかかわらず、病院を訪れたときには20m歩くのがやっと。

問題はAさんの肺でおきていた。医師の診断結果は「過敏性肺炎」。

これは、細菌やウイルスなどを吸い込むことで肺に炎症が起きる疾患で、掃除していないエアコンのカビやペットで飼っている鳥類の糞などが原因となるケースがある。

しかし、Aさんを診察した医師たちには、なにが原因で過敏性肺炎を引き起こしているのか、さっぱりわからなかった。

なぜなら、Aさんはタバコも吸わないし、自宅や職場にもカビや細菌の原因となるものを発見できなかったからだ。

Aさんには肺の細菌に対処する薬が大量に処方されたが、そこから病状は回復すること無く、2014年10月に亡くなってしまった。

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■男性患者は趣味に殺された?

死後の検死では、過敏性肺炎の原因は突き止められなかった。

Aさんの不可解な死から2年が経過した今年8月、死因について調査を行っていた医療関係者のレポートがイギリスの医学雑誌に掲載された。

記事によれば、男性を診察した医師たちは、あることを見逃していたそうだ。それは、彼の趣味が「バグパイプ演奏」だったこと。

Lukassek/thinkstock
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バグパイプとはスコットランドなどで演奏される袋(bag)と管(pipe)からなる民族楽器。口にくわえた管から袋に空気を送り込み、4本のパイプで音を出す。

バグパイプを日常的に演奏していたAさん。彼の死後に楽器内部を検査したところ、大量の細菌、酵母、カビが発見された。

バグパイプの袋の部分には湿気がたまりやすく、中で細菌やカビが増殖してしまう。Aさんは演奏するたびに肺のなかへ吸い込んでしまったのだ。


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■サックス、トロンボーンも要注意

同様のケースは2013年にもおきていた。プロのバグパイプ演奏者が肺を悪くして診察を受けたところ、診断結果は過敏性肺炎。

バグパイプを検査すると、袋や管がカビと細菌に汚染されていることがわかり、適切な治療で病状は回復した。

医学雑誌では「バグパイプ肺」と命名し、原因を見落とさないよう医師たちに注意を呼びかけている。


バグパイププレイヤーに降りかかった災難。サックス、トロンボーンなどの管弦楽器も内部で細菌やカビが発生し、過敏性肺炎を引き起こす可能性もあるそうだ。

趣味で楽器を演奏している方は、一度、内部をチェックしてみてはいかがだろうか。

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(文/しらべぇ編集部・狐月ロボ

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Sirabee編集部

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