62年ぶりの快挙!14歳2ヶ月のプロ棋士藤井新四段に驚き
3日、将棋棋士養成機関である奨励会の三段リーグ戦が行われ、14歳2ヶ月の藤井聡太三段が最終局に勝利。リーグ1位となり、四段昇段が決定した。これにより史上最年少プロ棋士としてデビューすることに。
14歳2ヶ月という記録は「神武以来の天才」といわれた加藤一二三九段を62年ぶりに更新するもので、羽生善治三冠をも超えているだけに、ファンに驚きが広がっている。
https://twitter.com/1Kyokyo/status/772011462621442048
藤井新四段まじかぁ
最近の四段勢都成さんくらいしかわかんないけど最年少もやけど一期抜けはすごいなあ
— くろひょう (@N2vjX) September 3, 2016
記録を敗れられた形の加藤九段だが、Twitterで祝福の言葉と現在の心境を述べた。
藤井聡太新四段のご誕生まことにおめでとうございます。62年ぶりに史上最年少記録を塗り替えてのプロ入りということで、かねてより注目しておりました。是非とも息の長い棋士になってほしいと願います。個人的には、現役棋士として、こうしてコメントできるのも幸せなことで感慨深く思っております。
— 加藤一二三@音声サービスNow Voice一日一話更新中 (@hifumikato) September 3, 2016
どのような世界であれ、人間の打ち立てた記録がほかの誰かによって打ち破られるのは、自然の摂理であり、その世界の進化の証と考えております。これをきっかけにこれまで将棋を知らなった皆様にも、将棋の世界の深い魅力に気付いていただけたら、というのが、ひふみんのささやかな願いです。
— 加藤一二三@音声サービスNow Voice一日一話更新中 (@hifumikato) September 3, 2016
■天才少年として注目を浴びていた
前々から天才少年として注目されていた藤井聡太新四段だが、その名を世間にしらしめたのが第12回詰将棋解答選手権だ。
トップ棋士が難問に頭を抱えるなか、いとも簡単に唯一の全問正解を達成し、優勝したのだ。対局でも奨励会で勝利し続け、史上最年少でプロ棋士の一歩手前である三段に昇段。
今年4月から四段昇段とプロ入りをかけた「三段リーグ戦」に初参戦し、1期で1位に入るという快挙でプロ入りを決めた。
なお中学生棋士は、加藤一二三九段、谷川浩司九段、羽生善治三冠、渡辺明竜王に続いて5人目。いずれもタイトルホルダーとなっているだけに、藤井新四段もタイトル獲得とA級昇級は確実との見方が有力だ。
https://twitter.com/gustavju87/status/772010443531444224
■加藤九段や羽生三冠との対局を望む声も
将棋界の「新怪物」がついにプロの世界に足を踏み入れることが決定し、ファンも興奮。とくに御年76歳で史上最年少記録保持者だった加藤九段との対戦を望む声が多いよう。
藤井三段四段プロデビューおめでとうございます!!
加藤一二三九段のもつ記録が62年ぶりに破られました、ですが、加藤九段対藤井四段の夢の対決が見れる日を期待ですっ!
— 龍星 (@yellow_magic123) September 3, 2016
また、現役最強棋士である羽生善治三冠とのタイトル戦や、中学生棋士の先輩渡辺明竜王との対決を望む声もある。
■史上最年少記録を次々に破る?
藤井新四段の次なる狙いは、史上最年少タイトルホルダーだ。屋敷伸之九段が18歳で棋聖のタイトルを獲得しているが、現在の強さで「あと4年」と考えると、可能性は低くない。
また谷川浩司九段が達成した21歳での名人獲得も夢ではないだろう。しかし、プロ棋士たちも「小僧に負けまい」と必死になって倒しにくるはずだ。
とくに同じ性の藤井猛九段は、「藤井システム」を武器に、本家はこちらだとばかりに眼の色をかえて叩き潰しにくるかもしれない。
史上最年少プロ棋士として立ちはだかる敵をどのように倒してみせるのか、注目される。
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(取材・文/しらべぇ編集部・佐藤 俊治)
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