「ヨドバシ梅田」に34階建タワー 大阪駅前ダンジョン、一部で解消か
2016/09/03 11:00
家電大手のヨドバシカメラは8月31日、ヨドバシ梅田(大阪市)に隣接する「ヨドバシ梅田タワー」(仮称)の建設計画を発表した。
計画には、既存の店舗ビルも含めた包括的な「歩行者ネットワーク」の整備も盛り込んでいる。
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■「タワー」のメインはホテル
34階建ての発表に、マニアックな売り場の充実に熱い期待を寄せる向きもあるようだが、9階から上はホテルとなる模様。1階から8階が商業施設となり、地下(4フロア)は駐車場が計画されているようだ。
1階には観光バスの発着スペースも整備。インバウンド需要の取り込みなどで、海外などから来阪する観光客の取り込みをもくろむ。
■直通歩行者通路に期待
ヨドバシ梅田といえば、JR大阪駅からすぐの近さであるにもかかわらず、なかなかたどり着けないことから、周辺一帯の複雑な地下街と合わせた「梅田ダンジョン」の一部に含まれてきた。
そのJR大阪駅からは、御堂筋口から改札を出て北へ進み、いったん地下へ降りてから道路を横断し、ヨドバシ梅田には地下1階から入店するのが最も近い。
初心者は、おおむね中央口から出て目の前のヨドバシ梅田に向かうとする。このルートはバスターミナルに阻まれ、ヨドバシへ近づくことすらままならない。
そんな難攻不落のダンジョンを容易にクリアしてもらおうと、計画では2階の位置へペディストリアンデッキ(歩道橋)を新たに設ける。デッキを使うことで、JR大阪駅や阪急梅田駅、商業ビル「グランフロント大阪」と簡単に行き来できるようになりそうだ。
■地元民には懸念も
https://twitter.com/mayo_honeybee/status/771382360449306625
一見、いいことずくめに見える計画だが、地域住民の一部は懸念を隠さない。 タワー建設予定地は現在、駐車場とオートバイ・自転車の駐輪場になっている。駐車場はタワーの地下に集約されるようだが、駐輪場の記載がないのは気がかりだ。
駐輪場は、立地のわかりやすさや大型バイクでも駐輪しやすいことなどから、週末には待ち時間が出るほどの需要がある。 観光客寄りの施策のみならず、地域住民にも使いやすい整備が期待される。
完成は、2019年秋頃を予定する。
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(文/しらべぇ編集部・上泉純)
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