原料は水なのに!500円もする「かき氷」に女性の冷視線
2016/08/21 11:00
■日本の夏に「かき氷」
ピーカンの青空が広がる海辺や蒸し暑い都会の街角、浴衣でそぞろ歩く夏祭りなど、「暑さ」がキーワードになるシチュエーションで食べたくなるのが「かき氷」。
同じく冷たい食べ物ではアイスクリームと双璧を成すが、さっぱりした食感は、湿度が高い日本の夏向きである。
■昔は貴重な食べ物だった
ところで、かき氷の原料は氷だ。氷の製造には電気式の冷凍設備が欠かせない。すなわちかき氷が広く普及したのは、明治の文明開化以降ということになる。
とはいえ明治より昔でも、夏場にかき氷が食べられなかったわけではない。冬場の寒さを利用して作った氷を地下へ設けた「氷室(ひむろ)」に蓄えておけば、なんとか夏まで溶け残る。
ただし溶け残った氷を食べられるのは、支配層でもごく一部。江戸時代に有名だったのは加賀藩(現在の石川県)が毎年、6月1日に幕府へ急ぎの飛脚で届けていた献上氷。それも将軍の食卓へ上る頃には、ごくわずかな量になっていたようだ。
■かき氷は高すぎる?
もちろん現代では、かき氷をいつでも食べられる。夏とはいわず、冬でもその気になれば可能だ。文明がもたらした恩恵に感謝しながら一口……と言いたいところだが、よくよく考えると氷の原料は、ただの「水」である。
氷の製造に必要な電力や食べるときにかけるシロップなどにかかる費用を考慮しても、何やら「ぼったくり感」が否めない。外で食べると、500円以上の値付けになっていることも多い。
しらべぇ編集部の調査によると、「かき氷は水が原料なのに高すぎる」とよく感じる人の割合は48.1%。おおむね半数に達した。
■オカン世代が懐疑的
さらに調査を進めて性年代別では、「高すぎる」という人が最も少ないのは20代男性で34.8%。対して、最も多い50代女性は63.8%と大差がついた。
となると将来、結婚する予定や予想がある若い男性は、財布のひもを女性に握られてしまう前に、思う存分食べておくべきであろう。隣にいる女性・まだ見ぬ運命の女性は、いずれ50代まで年齢を重ねると、かき氷に冷ややかな目を向ける可能性が高い。
面と向かって「高いわ!」「もとは水やがな!」などと斬って捨てられてしまうようなことがあれば、せっかく甘いシロップの味わいも台無し。何やら水くさく感じてしまうに違いない。
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(文/しらべぇ編集部・前田昌宏)
【調査概要】 方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2016年7月22日~2016年7月25日
対象:全国20代~60代の男女1376名(有効回答数)
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