もっと冷やせ!中年男性が望む「強冷房車」に女性は冷ややか
2016/08/14 11:00
信じがたいが、暦の上では既に秋である。今年の立秋は8月7日だった。この暑さは、すなわち残暑。暑中見舞いはもう出すことができず、残暑見舞いということになる。
■残暑のオアシス「冷房車」
とはいえ暑い。残暑の街を歩いた後は、冷房が効いた室内や車内がホッと一息つける場所になる。
ただし室内は、クールビズの普及とともに、より一層の努力が求められている省エネのせいもあってか、冷房は入っているものの意外に暑くてがっかりすすることも。 省エネでの推奨温度は28℃とされている。
それなら電車の車内はどうか。狭い車内へ多数の人を詰め込まねばならない事情もあるのだろう。冷房の効き・効かせ方はかなりいい。運行会社にもよるが、首都圏や関西では25℃ないし26℃と28℃より低く設定しているところが多い。
設定温度は、電車の編成中に1〜2両ほど用意されている「弱冷房車」で27℃ないし28℃。通常の冷房車よりおおむね2℃高い設定で、冷房の寒さに弱い「寒がりな」利用客のリクエストに応えているようだ。
■「強冷房車」を望むのは?
寒がりな人がいれば、暑がりな人もいる。弱冷房車があるなら強冷房車のリクエストもあっていいはず。
しらべぇ編集部の調査によると「電車に強冷房車が欲しい」という人が28.9%いた。さらに調査を進めて性別では、男性で強冷房車を望む人の割合が大きくなり32.5%。女性では25.2%と小さくなる。
性年代別に細かく見ると、最も強冷房車を必要としているのが30代・40代男性で、37%台に達する。 一方、女性では20代(20.1%)と60代(22.1%)が強冷房車の導入に消極的な態度を示した。
すなわち中年男性が「欲しい」とし、若年・高年女性が中年男性をサンドイッチ状に挟む形で「欲しくない」とする構図。 職場でも家庭でも、この立ち位置にある「おじさんの声」はかき消されて届かないのが常である。
となると強冷房車の導入は、運行会社としても当面、難しいところなのかもしれない。
・あわせて読みたい→弱冷房車ならぬ「弱暖房車」を! 導入を求める声は5割
(取材・文/しらべぇ編集部・前田昌宏)
【調査概要】 方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2016年7月22日~2016年7月25日
対象:全国20代~60代の男女1376名(有効回答数)