モデルルームの「サクラバイト」は儲かる？経験者が実態を暴露

2016/05/25 11:00

この世には、「裏バイト」なる仕事が存在する。特殊清掃員、パチンコ屋の打ち子、覆面調査員…そして、その中のひとつに「モデルルームのサクラ」がある。

しらべえ取材班は、モデルルームのサクラのバイトをしたという20代の男性I氏への取材に成功。その実態を探ってみることに。

■モデルルームで客のふりを…その内容とは

Q．どのような経緯で引き受けることに？

「僕の知り合いに不動産をやってる友達がいます。女性なんですけど。彼女に『バイトしない？』って言われたのがきっかけです。

最初は何のバイトかわからなかったんですけど、よく聞いてみると、マンションのモデルルームで客のふりをするっていう内容で…」

モデルルームのサクラのバイトが、求人雑誌に載るわけがない。まさか、不動産屋のほうから話を回してくるとは。

Q．当日の詳しい勤務内容は？

「モデルルームには『夫婦』として行く必要がありました。というのも、ファミリー向けの新築マンションだったから。僕は、例の不動産屋の友人女性と『新居を探してる』という設定の夫婦役を演じました。

モデルルームの中では、とにかく他の客に聞こえるくらいの大きさの声で『目についた部屋のよさを言葉にしてほしい』ということでした」

客のいないモデルルームは、なかなか入りづらいものだ。そこにいるだけでも、モデルルームのサクラには意味がある。

そして、他の客の購買意欲を刺激するため、部屋のメリットを聞こえよがしに口にするのだ。想像していたよりも、生々しい仕事内容である。

■楽な仕事だが恥ずかしさも…

Q．勤務時間と給料は？

「勤務は1時間でした。あっという間でしたが、途中、何度も『今、何やってんだろう』って思いました。罪悪感はあるような、ないような。

給料は3000円です。楽な仕事ですけど、ちょっと恥ずかしかったですね」

モデルルームのサクラの仕事は、全部が全部1時間の勤務であったり、給料が3000円であったりするとは限らない。I氏の場合は、そうだったということだ。

そしてI氏は最後に、こう語る。

「モデルルームは、気をつけたほうがいいですよ」

たしかに人生最大、最良の買い物に、サクラの影は余計だ。新築マンションのモデルルームに、これから足を運ぶ際は目を光らせよう。もしかしたら、横にいる男女は、夫婦っぽいだけかもしれない。

（取材・文／しらべぇ編集部・倉木春太）

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