クリスマスは「キリストの誕生日」じゃない! 日本との関係も

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@istock/bbossom

クリスマスは年中でもっとも盛り上がるイベントの一つ。街は赤と緑のクリスマスカラーに包まれ、恋人たちは早々と予定を決める。

やっかみからか「クリスチャンでもないくせに」と、この風潮にケチをつける人もいるだろう。しかしそれはイチャモンというもの。なぜならクリスマスのそもそもの由来はキリスト教の儀式ではないからだ。

聖書にまったく興味のない人でも、「クリスマスはキリストの誕生日ではないらしい」という噂ぐらいは聞いたことがあるかもしれない。聖書には、キリストの誕生日については一切明記されていないのだ。


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■クリスマスは「ユール」というお祭りからきている

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画像出典:Wikipedia

実はクリスマスの起源は、北欧のゲルマン民族やバイキングたちの「ユール」というお祭り。

キリスト教の宣教師たちは布教の際、異教、あるいは土着の神々を悪魔と呼ぶことで改宗を進めた。たとえば山羊の悪魔の名は「バフォメット」という。イスラム教開祖のマホメット(ムハンマド)を意識した名前であることは一目瞭然だろう。

さらに棲家はモスク(イスラム教の神殿)だというからあからさますぎて笑えてくる。そのほかベルゼブルやアシュタルトなどの大悪魔は、クリスチャン以外の人々が信じていた神たちがほとんどだ。

しかし宣教師たちは異教の祭までは破壊しなかった。むしろキリスト教の祭とすることで人々の歓心を買えると考えたからだ

このようにして、ユールはクリスマスとして盛大に祝われることになった。ハロウィーンもケルト人が先祖迎えをするお祭だったのだ。

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■クリスマスは日本の冬至と同じ?

ところで「ユール」はゲルマン民族にとってもっとも大切な祭だった。太陽の力が一番衰える日…つまり冬至は、「太陽の復活する日」と考えたからだ。

冬至は太陽が復活する日であると考えたのは、ゲルマン人だけではない。遠く海を隔てた日本人も、この日を特別だと考えていた。

たとえば冬至の朝、伊勢内宮の入り口にあたる宇治橋に立つと、大鳥居のど真ん中から太陽が上ってくるのが見える。これも、往古の人々が冬至の日の太陽を神聖視していたがゆえのことだろう。

冬至祭を催行する神社は日本全国にあるし、兵庫県の大歳神社のように冬至は新しい年が始まる日であるとし、大祓の儀式を行う神社もある。

また、「一言の願いならなんでも叶えてくださる」として全国から崇敬者の集まる、奈良の一言主神社では、冬至の日から節分までの間、「一陽来復守り」が授与される。

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一陽来復」とは易の卦にある言葉で、「衰えきった陽が回復する」の意味。冬至にぴったりのお守りなのである。

クリスマスの起源が冬至祭だと知れば、古来この日を祝ってきた日本人にも無関係ではないはず。胸を張ってクリスマスを楽しもうではないか。

(文/しらべぇ編集部・上江洲規子

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Sirabee編集部

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