【法律コラム】3人に1人が遭遇…もし逆走車に出会ってしまったら!?
©iStock/dundanim
先日、兵庫県の中国自動車道下り線で、乗用車2台とバイク1台が絡む事故が起き、バイクに乗っていた16歳と17歳の少年が死亡するという事故が発生しました。
この事故では、死亡した少年らが乗っていたバイクが逆走していたことが、事故の引き金になっているようです。
今回の事故の経緯など、詳細はわかりかねるところですが、高速道路でのトラブルとしては、高齢者の方を中心に、歩行中ないし自転車運転中に高速道路に進入してしまうという事例はたびたび耳にしますね。
また、入口に料金所が設置されていない自動車専用道路のインターチェンジなどから進入した車が本線を逆走し、大事故につながったケースも。
でも実際、逆走車に遭遇したことがある方はどれくらいいるのでしょうか。マインドソナーを使い聞いてみました。
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■約3人に1人が逆走車に遭遇していた…
やはり、少なからずいますね。筆者の事務所のスタッフも逆走車を見かけたらしいですが、自分の目を疑ったということでした(汗)。
■統計は語る。誰にでも起こり得る「逆走」
ちなみに、昨年9月に、NEXCO東日本などの高速道路株式会社が発表した統計によると、平成23~25年の交通事故または車両確保に至った逆走事案541件のうち、約半数の人は、何ら運転に支障のない「健常」な状態で運転しているのがわかります。
データ参照:NEXCO日本のホームページより
完全なる暴走目的で逆走する人もいるので一概には言えませんが、「私は絶対に逆走なんかしない」と思っている方のなかにも、ふとした瞬間に、「少しだけなら大丈夫ではないか」と安易に考えてしまい「逆走」に至ってしまったケースも中にはあるのでしょうか…。
■逆走で事故が起きたときの責任の所在は?
特に高速道路上で逆走車に遭遇してしまった場合、なかなか衝突を回避するのが難しいケースも多いことでしょう。
当然ですが、高速道路では、命の危険がある「逆走」が禁止されているわけですから、通常、逆走車との事故の場合、逆走車の運転者に100%の過失(もしくは故意)があると考えてよいでしょう。
もっとも、(ほとんど考えられないですが)例外的なケースや、また車線変更などで容易に回避可能だったにもかかわらず、それをしないで漫然と運転していたケースなどでは、逆走していない運転者にも過失が一部認められる可能性も少なからずありますので注意してくださいね。
■明日は我が身の気持ちで…
逆走車を発見したら、命の危険性があるため、瞬時に回避判断を迫られます。
しかし、それを回避しようと高速道路上で急ハンドル操作すると、スピンや転倒につながる可能性が高くなってしまいます。
それでも、瞬時の適切な判断と運転操作によって、自分自身、周りの車や人を巻き込んだ大事故につながるリスクを減らすことにつながります。
ですから、日頃から適切な乗車姿勢と運転操作を身につけておきましょう。それでは、今日も安全運転でいきましょう!!
(文/弁護士・佐藤大和)
【調査概要】
方法:アンケートサイト「マインドソナー」
調査期間: 2015/07/30– 2015/08/02
対象:全国10代~50代男女370人
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