【沖縄グルメ】「骨についた肉がもったいない!」から生まれた伝統料理「骨汁」
2015/04/15 19:00
日本から生まれた「もったいない」が「MOTTAINAI」として世界の共通語となってから、今年で10周年を迎えました。
さて、沖縄にも「もったいない」の一言から生まれたアイデア料理があることはご存知でしょうか。
それは、「骨汁」という食べ物です。
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■「もったいない」が、骨汁(ほねじる)のルーツ!
骨汁は、豚の肉つき骨を野菜とスープでじっくり煮込んだもの。
もともと豚骨は、ダシを取った後には廃棄されていました。その豚骨に少量ながらうまみの詰まった肉が着いていたため、ただ捨てるにはもったいないと考え、活用しようとしたのが「骨汁」です。
骨汁は今や、沖縄で30年以上もの間、愛される伝統料理となりました。
■地元の食堂に突撃!
「骨汁」を食べるため、沖縄本島中部のリゾート地・美浜に店をかまえる唯一の食堂「みはま食堂」へ、さっそくお邪魔しました。
食堂の壁には、多数の有名人の色紙とともに並ぶ、手書きのメニュー。昭和の懐かしさを感じさせる空間です。お昼には地元の方で満席となるこの食堂。おのずと期待が高まります。
■骨汁は、本当に骨だらけだった
名前の通り、肉つき骨が器からはみ出すほどの、圧倒されそうな骨と肉のボリューム。
いただいたのは、骨汁とご飯だけがセットになった定食。完全に骨汁がメインデッシュとなっていました。
みはま食堂の骨汁の特徴は、レタス・こんぶ・豆腐・豚の肉つき骨など、具材の味がしみ出したスープ。
濃厚なのに、しつこさがないスープは、豚骨を長時間煮込んでこそ出る味。このスープに、ついてくるショウガや、コーレーグス(島とうがらしを泡盛で漬け込んだ調味料)を組み合わせることで、また違った味を楽しむことができます。
骨汁を食べ終わったときに残る骨の残骸を見ると、改めてインパクトのある料理だとわかります。沖縄に来た時にはぜひ一度お試しあれ。
(取材・文/しらべぇ沖縄支部・水澤陽介)
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