タイでゾウが車襲う…知っておきたいゾウの危険な話 発情期のゾウには要注意!

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Photo by Ganesh Raghunathan

先日、タイの首都バンコクにあるカオカイ国立公園で、野生の雄のゾウが乗用車を襲ったという報道がありました。ゾウは乗用車のボンネットに腹ばいになったり、踏んだりしていました。ゾウは現存する陸上動物で最大の大きさを誇ります。動物園で観察する限り「大きい」「かわいい」という印象が強いかもしれませんが、今回はゾウの特徴について改めてみていきましょう。


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●原因は水を飲みに行けないストレス?

ゾウは巨体を維持するために1日に150~200キロほど食べます。動物園なら黙っていても餌は与えられますが、野生のゾウは1日の大半を食べるものを探す時間に費やします。

水も1日100リットルは飲みます。今回の出来事は、水を飲みに行きづらくなったことと関係しているのではないかと推測されています。実は乗用車を襲ったゾウは、いつも自動車が通っている道を横切って水を飲みに行っていて、それがこのところ急増している観光客の自動車の渋滞で道を横切りにくくなったことや、観光客の鳴らすクラクションに対するイライラが爆発したためではないか…と言われています。(具体的な原因は不明です)

公園のレンジャーは、発情期の期間中だったから余計イライラしていたのではないかとも推測。発情期間中は注意が必要で、雄同士で壮絶な闘いが繰り広げられるため、うかつに近づくと襲われる可能性があります。ちなみに、別の日には別のゾウが園内のレストランも破壊したそうで、こちらは食べ物目当てだと思われます。

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●ネパール南部では失恋したゾウが人を襲った例も

人がゾウに襲われる事件といえば、2012年にはネパール南部のチトワンス国立公園で、“失恋”したとみられるゾウが次々と人を襲撃する事件もありました。レンジャーによると、ゾウは少なくとも1か月で6人を殺害しただけでなく、過去に少なくとも9人を殺害したこともあるとしています。その後、ゾウを捕獲して牙を切断した上で森に放牧しましたが、再び人を襲ったそうで、射殺命令が出されました。


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●ゾウを刺激しないこと

話を元に戻しますが、タイの国立公園には野生のゾウ300頭以上が暮らしているとのことで、公園を訪れた観光客には、

・クラクションを鳴らしたりカメラのフラッシュをたいたりしてゾウを刺激しないこと(タイの公園では、ゾウがなかなか動かないことに耐え切れず、クラクションを鳴らしてしまう人が多いそうです)
・ゾウを見たら、30メートル以上離れて通過するのを待つこと
・いつでも逃げられるように車のエンジンを切らないこと
・ヘッドライトを当てないこと

などを呼びかけています。ちなみに、アジアゾウは時速26キロくらい、アフリカゾウは時速40キロほどで走ることができます。ゾウはゆっくり歩くイメージが強いと思いますが、足が速いことも頭に入れておきましょう。

一般的には、ゾウは人間が危害を加えようとしない限りは滅多に襲わない…と言われています。ただし、森林伐採などによるゾウの生息地の環境の悪化もあり、ストレスはたまる一方なのかもしれません。前述のように、ゾウには繊細なところがあり、ストレスがたまると様子が急変することがありますので、海外でゾウに接する際は気をつけたいところです。

(文/やきそばかおる

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Sirabee編集部

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