父親に対しても支援が必要な時代が来る~増加する頑張る父親たち~
2014/12/28 09:00
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会社が休みの土日のイベントでの話です。2児の母親である近所のAさんに会って話をしたのですが、旦那さんが「休みの日は家族で過ごそう」と言って、毎週お出かけをしているようです。
旦那さんとしては休みの日には家族で過ごすことが大切だと考えているわけで、それが悪いわけではなく、むしろ家族を大切にしているという意味で褒められるべき行動でしょう。しかし、先ほどのAさんは「私は行かなくていいから子供を連れだしてほしい」と言っていました。
こうした話は結構よく聞く話ですが、これは家族によって認識がかなり違いますし、夫婦間でも違うようです。私の周りにも奥さんの要望で土日は旦那さんが子供を全員連れて外出しているという家庭もあります。
今まで子供が一人だった場合、1人の子供だけを連れて行けば良かったのですが、子供が増えてくると連れて行かなければならない人数も増えていきます。そして旦那さんにはさらなる頑張りが必要とされます。
筆者自身も2人目の子供が産まれまして、妻を休ませるべく土日の公園のイベントに参加しております。下の子はまだ乳幼児なので、妻が来られる場所での遊びになるわけですが、少しの時間であっても妻は休むことができて、リラックスできるということです。
こうした時間を増やしてあげないといけないなと私も思います。きっと同じように頑張っている多くのお父さんがいるはずです。
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■母親は自分の時間を増やしたい
以下のような調査結果があります。この調査によれば約7割の母親が自分だけでの外出の時間を増やしたいということです。特に未就学児の場合、77.6%の人が自分だけでの外出の時間を増やしたいと思っているのです。
どうしても普段子どもと接している時間が長い母親はこれ以上、子供との時間を増やすよりも、自分だけの時間を増やして自分のことをやりたいと思うのは当然なのかもしれません。
出典:第一生命「NEWS 宅配便 『子どもとその親の外出をとりまく環境』」(2008年)
こうした調査結果を見ても先ほどのAさんが例外ではなく、むしろ割合としては多いと考えるべきでしょう。旦那さんは子どもを連れて外出する、それこそが家族サービスになるのかもしれません。
■父親は孤立している?
こうして妻の期待に応えるべく夫も行動している方も多いと思いますし、現に土日のイベントでお父さんとの遭遇率がかなり高くなっています。
しかし、そんな頑張るお父さんですが、妻に必要とされていると考えている父親の割合は減ってきていますし、自分の悩みを妻に相談する人はとても少ない状況です。頑張るお父さんは家庭内における自分の存在というものに疑問を抱き、さらには自分の悩みは自分で解決しようと頑張っているのかもしれません。
出典:Benesse次世代育成研究所「第2回 乳幼児の父親についての調査 速報版」(2010年)
こうした状況を踏まえ、これからさらに父親の育児参加が増えていくとなると、父親に対する育児支援が必要になる時代がくるかもしれません。「イクメン」という言葉が流行り、「イクメン」が増えたのは良いけれど、「イクメン」が疲弊する社会にはなってほしくないものです。
(文/しらべぇ編集部)
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