【賛否両論】「夢は女優!」と答えるアイドルにとって、アイドルは手段に過ぎないのか

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※画像は前田敦子オフィシャルウェブサイトのスクリーンショットです

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彼女たちがアイドルになる理由

AKB48のブレイクをきっかけとして始まったアイドルブーム。彼女たちの大半は、将来的にはソロの歌手になることや女優になることを目的として、まずはその「入口」としてアイドルになろうと考えています。

事実、あるアイドルグループに所属していた一人のメンバーが卒業する理由として「夢だった女優活動に本腰を入れるため」と語って去って行くケースは少なくありません。

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卒業したらアイドルの応援をやめるファンたち

好きなアイドルが卒業を発表したそのとき、彼女を応援してきたファンは、卒業後も変わらず彼女たちを応援し続けるのでしょうか。実は、そうとは限りません。アイドルファンのなかには、アイドル(グループ)としての彼女が好きだったのであって、単なる一人の(売れない)女優・タレントになった彼女のことはそこまで応援する気になれない、という人も少なくないのです。

そもそも、アイドルファンのなかには、彼女たちが口にする「女優になるためにアイドルを卒業する」というある種の「手段としてのアイドル」宣言に納得できない人も少なくないのです。

意外なことに、こうした感覚を持つ人の割合は、男性より女性のほうが多いことがわかっています。

【質問】
「アイドルが歌手や女優のステップとされる風潮に違和感を感じる」と答えた人の割合

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男性:31.5%
女性:37.9%

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すべてのアイドルが将来女優として活躍できるわけではない

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ここ数年のアイドルブームは、アイドルファンのみならずアイドル自体の数の増加をもたらしました。かつてよりも、女性たちがステージを見る側からステージに立つ側になりやすくなったのです。しかしながら、世の中で芸能人になるための間口が広がったとは言え、彼女たちの大半が「ゴール」と考える女優の席には限りがあります。むしろエントリー者数が増えた点で、競争はより熾烈になったのです。

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夢を目指している間に失った時間は戻ってこない

このような「入口は広いが、出口は狭い」という構造は、「大学院生と研究職」や「動画投稿サイトに投稿する歌い手とメジャーデビュー」などにも見られ、どれも根深い問題を抱えています。

これらの共通点は、夢を目指すコストが下がったために、夢を目指すための時間資源は配分できるが、その一方で失敗したときのリスクを抱えやすいということです。5年間女優になるために地下アイドルで活動するも、鳴かず飛ばずで引退した女性の5年間は戻ってこないのです。

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アイドルと女優に求められるリソースの違い

こうした構造的問題に加え、アイドルから女優を目指すケースだと事態はさらに複雑です。ファンの中には、アイドル自身がアイドルを手段・通過点として捉えることに対し、快く思っていない人がいるのです。曰く、彼女たちはアイドルという存在をタレントや女優、歌手よりも一段下の場所に置いているのではないか、アイドルを軽視・冒涜しているのではないかという印象を抱かれるのです。

むろん、アイドルが女優という夢を持つこと自体否定されるべきものではないでしょう。しかしながら、そもそも「下積み」としてのアイドルをしている間は、女優ではなくアイドルとして最適化される必要があり、そこで求められるリソースは女優のそれとはまた違ったものであることが少なくありません。

グループ内だけで通用する独自の「キャラ」を作り出す必要があったり、握手会など、ファンとの接触コミュニケーションに求められる資質はアイドルだからこそ価値を持つにすぎないのかもしれないのです。

つまり、アイドルが本気でアイドル稼業に取り組んでも、それが女優になることにつながるかは全くわからないばかりか、むしろ女優になるためのルートから大きく外れていく可能性すら否定できないのです。

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今後より深刻化するアイドルのセカンドキャリア問題

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これらの点を考慮すると、アイドルのセカンドキャリア問題は想像以上に深刻です。女優になることに拘泥するあまり、本人が元々望んでいない道へと進む可能性も十分あり得ます。したがって、アイドルたちは現実的に自分が女優になれる「確率」を知ることと、ファンのことを考慮し、自らの夢をファンに堂々公言するべきか否かについての熟考が迫られているのかもしれません。

【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo
調査期間:2014年11月14日(金)~11月16日(火)
対象:全国20代~60代 男女計1500名

(文/しらべぇ編集部

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Sirabee編集部

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