【実験】エレベーターで後ろの2人組が「お前山Pに似てるね」と会話してたら…
2014/11/13 07:00
そこにいる誰もが前を向く空間。と書けば、なんだかミュージカルのクライマックスシーンの舞台上のようですが、なんのことはない、エレベーターの話です。
デパートなどのエレベーターでは、乗っている人は基本的に、階数表示板か各階に何があるかの説明表示に目を向けますよね。そう、前を向きます。ただし、後ろが窓ガラスになっている場合、後方にいる人だけは、外の景色を見ながら上がったり下がったりするものです。
今回はそんな、エレベーターにおける人の視線の行く先の構造を利用して、ある実験をしてみました。協力してくれたのは、ワタナベエンターテインメント所属、芸歴1年目の若手兄弟お笑いコンビ「土佐兄弟」のおふたりです。
伸びかけ坊主頭とおデコのシワが野性的なお兄ちゃん・土佐卓也さん(左)と、若き日の小栗旬さんを思わせる爽やかフェイスの弟・土佐有輝(右)さん。
今回の実験の内容は、2人がエレベーターのいちばん後ろで、「最近お前、ますますヤマピーに似てきたよね」と会話するというものです。重要なのは、このセリフを言うのは、お兄ちゃんではなく弟のほうだということ。なんでも2人には、共通の知り合いで“ヤマピー”というあだ名の幼馴染みの男性がいるそう。そして、そのヤマピーさんは、お兄ちゃんと結構似ているとのことなのです。
この偶然……使える!ということで、今回の実験をしてみることにしました。「ヤマピー」と聞けば、ほとんどの人はあの大スターを思い浮かべますよね。エレベーターで真後ろに“ヤマピー”に似ている人がいる……そう知った時、人はどんな行動をとるのでしょうか?
もし、「え、ヤマピー!?」と気になって振り向いたとして、そこに現れるフェイスは、こちらです。
画像をもっと見る【実験方法】
平日の昼過ぎ、東京・新宿の某百貨店内にあるエレベーターで実施。土佐兄弟の2人は、エレベーターを地下から最上階まで10往復。エレベーターに新たに人が乗ってくる時、お兄ちゃんは後ろを向いて外を眺めるかスマホをいじりながら下を向くかし、顔を見られないようにする。
そして、エレベーターが動き出したら、
有輝(弟)「そういえばさ、お前最近ますますヤマピーに似てきたよね」
卓也(兄)「そうか?」
弟「うん、そっくりだよ。横顔とか瓜二つ」
兄「いや、そんなことねぇって。やめろよ」
弟「え、自分で気づかない?ほんと似てるよ」
兄「いやだから、系統がまず違うって」
……
といった具合に会話を繰り広げます。
もう一度確認すると、「ヤマピーに似てきたよね」と言うのはこちらの弟さん。
そして、言われているのは、こちらです。
【実験結果】
●ケース1:即座に振り向く
「おばちゃんって、やっぱりストレートですよね。弟が『ヤマピーに似てきたよね』って言った瞬間、サッと振り向くんです。で、『は、お前が?』みたいな、こいつねーわ顔をかまされました。こういうおばちゃんが2人いましたね」(卓也さん)
●ケース2:チラ見
「男女2:2の4人組がいて、この人たちは、エレベーターを降りた後、『この階でいいんだっけ?』みたいな雰囲気を出しながら周囲をキョロキョロ見て、その過程で兄の顔をチラ見してました。女の子のひとりが笑った瞬間を僕は見逃しませんでしたよ」(有輝さん)
●ケース3:工夫
「エレベーターの階数ボタンのとこがちょっと鏡っぽくなってたんですけど、僕らが会話を始めたら、ボタンの前にいたOLさんっぽい女の人がちょっとずつカラダを横にずらして、結果、その鏡で僕と目が合ったんです。頭いいなぁって思いました」(卓也さん)
2人によれば、最も多かったのはケース2のような確認方法とのこと。前述のように後ろが窓ガラスになっているため、景色を見ようとする流れのなかで卓也さんの顔をチラ見する人も多かったそうです。
そして、上記の会話は10往復のなかで17回交わされ、そのうち何らかの方法でフェイスの確認作業をされた回数は12回だったとのこと。およそ7割ということで、みなさんやはり気になるんですね。
静かにしなきゃいけない、という決まりは存在しないけど、暗黙の了解として多くの人が黙り込むエレベーター。そこで交わされる会話というのは、もちろんのこと当事者だけのものではないという結論を出しておきましょう。
(実験/土佐兄弟、企画・文/しらべぇ編集部)