ワシはイクメンという言葉が嫌いである!【溜池ゴロー、子育てこそ男の生き甲斐】

しらべぇ1015溜池ゴロー

「イクメン」という言葉が世に出てきて何年か過ぎたが、ワシは、この「イクメン」という言葉が嫌いである。

ワシもよく「イクメンですね」と言われるが、正直そう言われるのは面白くない。なので、いつも「ワシはイケメンだがイクメンではない」と冗談を交えながらやんわり否定する(ちなみにワシは50歳のハゲオヤジだ)。というのも、この「イクメン」という言葉には、「子育てや教育は本来、男の役割ではないが、仕事が忙しいにもかかわらず、子育てを手伝う偉い夫」的なニュアンスが含まれている気がしてならない。

ワシは、子育てが女だけの役割とは思わんし、男が忙しく仕事することを当たり前とも思わん。ましてや男が子育てを手伝ったからといって偉いとも思わん。男が「子育てを手伝う」というか「率先して子育てをする」のは当然のことだと思っている。いや、それどころか…はっきり言おう…子育ては、男の生き甲斐である!

申し遅れたが第一回目なので自己紹介しておこう。ワシの名は溜池ゴロー。職業AV監督。ハゲでナイスな50歳。妻は官能小説家の川奈まり子である。ワシら夫婦の間には、10歳になるひとり息子がいる。そう、ワシが40歳のときに生まれた子供だ。

ワシは、30代の間、命をかけてAVを作り続けてきたつもりだ。その頃は、ワシの人生において、何が何でも「ワシが一番!」で、「ワシが主役!」だった。そして、愛する女性・川奈まり子は人生に「なくてはならないヒロイン」であった。やがてワシが40歳を前に、まり子が妊娠してからも、この価値観は変わらないと思っていた。

が、しかーし!妻の出産に立ち会ったワシは、オギャーと生まれてきた元気な息子と会った瞬間、この人生の価値観がまるっきり大変化してしまったのだ。それまでは、ワシの人生で「ワシが主役。妻がヒロイン」だったのだが、「息子がワシの人生の主役、妻は準主役、そして、ワシはバイプレーヤー」という位置づけになってしまった。

ワシは誓った…「だったら、主役にとって最高のバイプレーヤーになってやろう!息子よ!必ずお前を大きな器の男にしてやる!」と。その日から、ワシら夫婦の独断に満ちた子育てプロジェクトは始動したのである!

ワシは、AV監督という職業柄、普段から多くの女性と話す機会がある。彼女達の過去に関して、恋愛や性に関して、つき合っている男性や過去の男性のこと…など、普通他人には話さないようなことまでも彼女たちと語り合うのだが、彼女たちの言葉を聞くことによって、彼女自身の価値観やキャラクターだけではなく、現在の彼氏・旦那や過去つき合った男達のキャラクターなども多く知ることができる。

その中には、いい男もいれば、悪い男やひどい男や立派な男など、様々な男像が登場してくる。ワシはいつも「へー、そんな男もいるのか」「そういう男に惚れるのか」「ああ、この部分が男にとって大事なんだな」「そのタイプの男は嫌われるのか」「女性にとっていい男ってどんなだ?」「モテる男になるには?」…とグチャグチャ考えながら彼女たちの言葉に耳を傾けている。

そんな仕事を20年も続けていると、「男性としての生き方」や「器の大きな男」などに関していろいろと、こだわったり考えたりする癖がつくものである。現在は、そんなAV監督という職業の男(ワシ)が、男(ワシの息子)を育てておる状況なのだ。

てなわけで、息子が生まれた日からずっと、ワシら夫婦は、ワシらなりの価値観で試行錯誤し続け、息子を観察し、計画を修正変更しながら子育てプロジェクトを進行中である。それに関して、これから書いていく内容が、読者の方々の子育てに参考になるかどうかはハッキリ言ってわからん!

しかし!子育てのある日常は、喜怒哀楽に富み、スリリングに満ちあふれ、こんなに面白いことはない!子育ては、人生最高のプロジェクト!子育てこそ、男の生き甲斐である!

今回は以上!

(文/溜池ゴロー

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Sirabee編集部

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