ミスチルもスピッツも…J‐POPの歌詞に「ほうき星」登場しすぎ問題を検証
2014/08/18 15:00
J-POPの歌詞には、普段日常会話ではほとんど使わない言葉が多々登場するものです。歌うからこそ言葉にできること、歌詞だからこそ伝えられることがあるのは当然で、それ自体は不思議ではありません。
ただし、「この言葉、あまりにも登場しすぎでは?」と一度ツッコんでおきたい言葉があるのです。その言葉は、「箒星(ほうき星)」。
みなさん、お気づきでしたでしょか? ひとまず、「箒星」または「ほうき星」というタイトルの曲を紹介していきましょう。
■ほうき星/スピッツ(1996年)
『ロビンソン』や『チェリー』で知られるバンド・スピッツの7枚目のアルバム『インディゴ地平線』に収録されている1曲です。
■ほうき星/ユンナ(2005年)
韓国出身の女性歌手・ユンナが3枚目に発売したシングルです。テレビアニメ『BLEACH』(テレビ東京系)のエンディングテーマになりました。
■箒星/Mr.Children(2006年)
ミスチル28枚目のシングルです。スピッツとミスチルという2大バンドが“ほうきぼし
をタイトルにした曲を発売しているんですね。
■ほうき星/相対性理論(2013年)
主に若い層の音楽好きの人たちのあいだでカリスマ的な人気を誇るバンド・相対性理論。2013年に発売されたアルバム『TOWN AGE』の収録曲です。元々ライブ曲として人気だった曲であり、アルバムでの発売はファンを喜ばせました。
タイトルが“ほうきぼし”になっているのは主にこの4曲で、その他にも数曲存在しています。では次に、歌詞の一部に「ほうき星」と入っている有名曲を3曲紹介しましょう。
■天体観測/BUMP OF CHICKEN(2001年)
「『イマ』という ほうき星 君と二人追いかけていた」というフレーズはあまりにも有名ですね。“ほうきぼし界”の代表曲といえるでしょう。
■泣いちゃいそう冬/ももいろクローバーZ(2013年)
限定シングルとして発売された同曲の作詞作曲は、広瀬香美。早口でまくしたてるサビの中に、「ほうき星に乗っかって宇宙ステーション」というフレーズが入っています。
■R.Y.U.S.E.I./三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBE
2014年夏現在での同グループの最新シングルです。“EDM”と呼ばれる最先端ビートがかっこいい同曲ですが、歌詞はEXILE系グループならではの熱い内容。サビの中で、「全速でSTARS SHINE 駆けるほうき星が」と歌われています。
このように、人気アーティストたちの楽曲にたびたび入ってくるんですね、ほうき星が。いったい、何故なのでしょうか? 語感がメロディーに組み込みやすいのでしょうか?
ほうき星とはそもそも、「彗星(すいせい)」のことです。彗星の、尾が開きながら伸びている形を“ほうき”にたとえ、そう呼ばれているわけですね。よって、歌詞に登場させる場合、「彗星」にしても意味に違いはないのです。でも、彗星という言葉が入った楽曲は少なく、ヒット曲ではほとんど見られません。
また、彗星と似ている流星(流れ星)ですが、その光り方や構成要素などが違います。最後に紹介した三代目JSBの『R.Y.U.S.E.I.』には、流星(流れ星)と彗星(ほうき星)が同時に登場していますが、そのあたりも少し気になるポイントとなっています。
今回は「ほうき星」を軸にまとめてみましたが、この他にもJ-POPの歌詞には独特な言葉づかいが多々見られます。しらべぇ編集部では今後も研究をかさねていきたいと思います。
(文/しらべぇ編集部)
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